在庫管理術
棚卸代行|業者のサービス・費用やメリット・デメリットを紹介
「棚卸のたびに人手が足りない」「繁忙期と棚卸の日程が重なってしまう」——そんな悩みから、実地棚卸を外部の専門業者に委託する「棚卸代行」を検討する企業が増えています。
本記事では、棚卸代行サービスの仕組みと業者の種類、費用相場、メリット・デメリット、そして自社に合った業者を選ぶ際の判断軸まで、棚卸業務の負担軽減を検討している担当者向けに解説します。
\無料で使える!/ 棚卸振り返り診断表
すぐに使えるテンプレート(Excel)を用意しました。棚卸の課題がひと目でわかり、次に活かせる改善ポイントを表示。ダウンロードしてご活用ください。
今すぐ無料ダウンロードそもそも棚卸はなぜ必要?
棚卸は、会社の資産を管理する上で重要な業務です。会社が保有する棚卸資産と固定資産はどちらも棚卸をする必要があります。そのため決算などのある一定の時点で、会社がどれくらいの資産を保有しているかを正確に調べるために、実地棚卸が不可欠となってきます。
棚卸や売上高、仕入高が正確でないと、企業の利益を正しく把握できません。棚卸を正確に行うことで正しい売上総利益が算出でき、税務申告や株主総会でも正確な企業利益を報告することが可能になります。
また実地棚卸は決算時の資産・利益把握だけでなく、過剰在庫や滞留在庫、欠品の恐れが生じるモノの有無を把握し、在庫管理の適正化も促します。
.png?width=680&height=390&name=inventory%20trader01%20(1).png)
| ●棚卸資産とは
棚卸資産とは企業が保有する流動資産のうちのひとつ。販売目的で一時的に保有している商品・製品・原材料・仕掛品がこれに該当し、一般的には在庫とも呼ばれます。また販売予定がなくても、販売収益を得るために使用する事務用品や消耗品もこれに当てはまります。 ●固定資産とは企業が保有している販売目的ではない資産物品のうち、使用期間1年以上かつ取得価額10万円以上のものが該当します。例としては自社ビル、社用車、機械設備、検査機器、高性能カメラや測量機器、PC、コピー機などがこれに相当します。 |
棚卸資産と固定資産の実地棚卸とは?
棚卸資産、つまり在庫の実地棚卸は、企業が販売目的で保有するモノとそれに付随する消耗品を正確にカウントする業務です。半期、もしくは四半期に一度などある一定の時点で、帳簿棚卸にある理論上の「在庫」とその時の実在庫の総数を比較し、その差分(棚卸差異)を修正もしくは処理する必要があります。
一方で固定資産の実地棚卸とは、固定資産管理台帳に登録されている固定資産が実際に存在し、適切に使用されているかをひとつ一つ確認する作業です。
例えば、建設現場で使う土地面積測定計や、プロモーションビデオで使う撮影道具一式などの貸出品は固定資産の棚卸対象であり、またリース品*1も固定資産として計上されます。貸し出された物品やリース品について実際に現物があり、適切に使われているかを確認する必要があります。
自社ビル・工場設備などの大型固定資産は、個数を数えることよりも、台帳通りに稼働・使用されているかを確認することが棚卸の主な目的です。稼働実態のない遊休資産が放置されていないかを把握することも、固定資産棚卸の重要な役割のひとつです。
*1:リース品に関しては特殊な「所有権移転ファイナンスリース」以外、貸主側が所有者である一方、契約期間中の破損や紛失に関しては借主側が責任を負います。遊休品の発生防止のために、使用状況・トレーサビリティ・棚卸は不可欠な業務。さらに契約内容によっては借主が減価償却する必要があるため、資産計上は煩雑となります。

棚卸代行とは?業者やサービスの内容は?
実際のモノの総数を正確にカウントする実地棚卸は、労力と時間がかかる上に人員の投入が必要であり、かなり大掛かりな業務です。店舗であれば営業時間外や店舗を休業したり、工場であれば操業を停止したりして実施することがあります。
また、固定資産が貸し出されている場合、「どこで・誰が・どのように使っているか」をひとつ一つ現場に赴き確認しなくてはいけません。
「棚卸代行」とは、そんな実地棚卸の業務を代行してくれるサービスのことです。そして棚卸代行には実在庫の棚卸を代行するサービスに特化した業者と、固定資産の棚卸を代行するサービスに特化した業者がそれぞれあります。

実在庫の棚卸代行
まず在庫の棚卸代行には、棚卸資産の評価方法である原価法に合わせたモノの単品棚卸や、売価還元法に合わせた金額棚卸があります。
単品棚卸は商品をひとつずつカウントし、実在庫をデータにしてまとめます。そして理論在庫である帳簿と照合する棚卸方法。一方で、金額棚卸は物品をそれぞれカテゴライズし、各売価を入力してからカウントしていく棚卸方法です。

固定資産の棚卸代行
固定資産棚卸とは、前述の固定資産について、台帳に登録された情報と実際の現物を照合し、存在の有無や使用状況を確認する棚卸のことです。
棚卸資産(在庫)の棚卸が主に「数量」を確認する作業であるのに対し、固定資産棚卸は「存在」と「使用状況」の確認が目的となっている点が異なります。この固定資産棚卸についても、実地棚卸と同様に外部の専門業者への代行を依頼できます。
固定資産の棚卸代行は台帳に登録されている物品で、主に貸し出されるモノの管理をシステム化することで受けられるサービスのひとつ。貸出品やリース品にビーコン・RFID・バーコード・QRコードといった識別媒体を取り付け、システムと紐づけることで、物品の一元管理が可能になります。
そうすると棚卸の際に担当者がわざわざ現場に赴くことなく、利用者自身に棚卸をさせることができます。物流業者が保有するトラックやリフト、またリースで一時保有している、もしくはリース品の所有者で物品が数多くある場合も、このような棚卸手段が有効でしょう。

棚卸代行のメリット|物品カウントの精度が良い
棚卸代行サービスはそのスタッフが棚卸しを本業としているため、以下のようにさまざまなメリットがあります。
- 物品カウントの正確性・迅速性が高い
- 店舗の営業や工場の操業を止めなくてよい
- 自社の従業員・作業員の実地棚卸教育を軽減
- 棚卸代行の利用で棚卸の客観性が担保できる
営業や操業停止による機会損失を防ぎ、さらに棚卸の正確性や客観性も担保できる棚卸代行は、第三者における会計監査においても有利だと考えられます。
ただし企業や事業所、店舗によっては日頃から棚卸しのために必要な在庫管理、つまり資材の納入から入出庫、出荷の流れ*2が適切に管理できていない場合があります。
そういった顧客のために、問題点を洗い出し適切な在庫管理方法を提示するコンサルティング業を兼ねている棚卸代行の業者もあります。
*2:製造業の場合。小売業の場合なら商品の納入・先入先出・販売という流れ、クリニックなら注射針などの消耗品の納入・使用・廃棄という流れとなり、それぞれの業態に適したさまざまな在庫管理方法がある。

棚卸代行のデメリット|費用がかかる?
棚卸のプロと言っても、さまざまな業種や企業形態があるなかで、全てのモノのカウントがスムーズにできるわけではありません。
そのため、棚卸代行サービスを利用する前に、次のデメリットをおさえておきましょう。
- 資材、製品、中間品、仕掛品などの分別が難しい
- 消防法により定められた危険物の棚卸しには免許保持者の立会いが必要
- 毒劇法により定められた毒劇物など特殊なモノの棚卸代行は難しい
- 見積もりより費用がかかる場合が多い
- 希望する日程で予約が取れない場合がある
小売業が扱う商品や、PCや撮影道具などの資産は誰しもが分別しやすいモノです。しかし例えば、製造業では業種毎に取り扱う資材・製品が複雑で見慣れないものが多く、また医療業界では医薬品やワクチン・治具の類似など、棚卸業者にとっては物品のカテゴライズが難しいと考えられます。
さらに消防法や毒劇法のため、扱うモノによっては代行サービスを受けられない可能性もあり、全ての業種で棚卸代行が最適解であるわけではありません。
また費用に関してですが、棚卸代行の費用に関しては一般的に以下のような内容で決められます。
棚卸代行の費用=(①顧客の業種・在庫状況毎の単価)×(②実地棚卸でのカウント総数)
まず見積もりの段階で①の単価は確定しますが、②については実地棚卸が完了しなくてははっきりとした数字が出ません。代行業者もカウント数の範囲をある程度は見積もっった費用を提出するとは思いますが、見積もりより費用がかかったという声もあります。
さらに上記の中では「希望する日程が予約できない」ことが最たるデメリット。これができなければ、決算や会計報告に間に合わない、もしくは間に合わせるのに代行サービスを受けてから、ほぼ連日残業して会計報告書等を作成するという可能性もあります。

棚卸代行業者の選び方|比較の際に確認すべきポイント
いざ棚卸代行を依頼しようとしても、業者によって対応できる範囲や強みが異なります。見積もりを比較する際は、以下のポイントを確認しておくと失敗を防げます。
- 対応できる品目の範囲
完成品の在庫だけでなく、部品や仕掛品、原材料といった業種特有の品目にも対応しているかを確認しましょう。取り扱う品目が複雑な製造業では、この対応範囲が業者選びの分かれ目になります。 - 危険物・毒劇物への対応可否
消防法や毒劇物取締法の対象となる物品を扱う場合、免許保持者の立ち会いが必要になることがあります(詳しくは前述のデメリットをご参照ください)。 - 料金体系の明確さ
料金は「単価×カウント総数」で決まるのが一般的ですが、見積もり時点でどこまで確定するか、追加費用が発生する条件は何かを事前に確認しましょう。棚卸代行の相場は在庫点数や作業時間によって数万円〜数十万円規模まで幅があり、業者ごとに条件も異なります。 - 希望日程の調整力
決算期などの繁忙期は予約が取りづらくなる傾向があります。早めの相談・予約が可能かどうかも比較軸のひとつです。 - 実績・専門性
自社と同じ業種・規模での実績があるかを確認すると、当日の作業がスムーズに進みやすくなります。
なお、こうした人手による代行に頼らず、日々の在庫を自動で計測し続けることで「そもそも棚卸自体の頻度や工数を減らす」というアプローチもあります。
棚卸の自動化については「棚卸の効率化の限界と次の自動化の一手」、自社の棚卸作業自体をシステム化したい場合は棚卸システムの選び方もあわせてご覧ください。
棚卸代行に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 棚卸代行とは何ですか?棚卸し業者は何をしてくれますか?
A. 棚卸代行とは、専門の棚卸し業者が企業や店舗に代わって在庫数をカウント・記録するサービスです。棚卸業者は、現地での実地棚卸、数量集計、データ提出までを行い、棚卸業務の負担を軽減します。
Q2. 棚卸代行の費用相場はいくらですか?
A. 棚卸代行の相場は、在庫点数や作業時間、人員数によって異なります。一般的には数万円〜数十万円規模が多く、エイジスなど大手棚卸業者の料金も条件により変動します。事前に見積もりを取ることが重要です。
Q3. 棚卸代行はどんな企業や人に向いていますか?
A. 棚卸代行は、人手不足の企業や棚卸が繁忙期と重なる現場に向いています。棚卸バイトの確保が難しい場合や、正確性を重視したい企業に有効です。対応できる品目や料金体系、実績などを事前に比較検討することがポイントです(詳しくは「棚卸代行業者の選び方」の章をご参照ください)。
あらゆる物品を載せておくだけで実在庫管理を可能にするIoT
どんな物品でもリアルタイムの在庫状況を把握できるIoT重量センサの技術を紹介します。液体・粉体・数えにくい小さな部品など、あらゆる物品を重量センサに載せておくだけで、正確にモノの数量をカウント。個数だけでなく%でも表示できるので、今まで難しかった液体や粉体の正確な管理が可能です。
重量センサ上部は強化ガラスにより薬品・衝撃に強く、危険物や毒劇物にも対応可能。A6からA3までの幅広いサイズを展開し、それぞれの計量単位*3や耐荷重*3により管理したい物品に最適な重量センサを選べます。
*3:A6サイズ(計量単位:1g・耐荷重2kg)〜A3サイズ(計量単位100g・耐荷重100kg)

また複数台のスマートマットを組み合わせることで、数百kgの重量物も管理可能。それぞれの重量センサに載せた物品情報を紐づければ、あとは自動で計測しデータを転送。いつでもリアルタイムの物品量が把握できるため、棚卸工数が大幅に削減できます。
棚卸代行を頼む前に|「スマートマットクラウド」という選択肢
スマートマットクラウドは、人的・時間的コストがかかる棚卸を自動化する在庫管理システムです。バーコードやRFID だけでは数えられない液体・粉末・リール上の在庫も、重量IoT で24時間365日、可視化します。棚卸代行を依頼する前に、有効な選択肢のひとつとなります。
棚卸代行でも業者や作業内容によっては営業・操業を止めずに済むケースがありますが、日程調整の手間は避けられません。スマートマットクラウドは、重量IoTで日々の在庫を自動計測し続けることで、そもそも棚卸のために現場を止める必要をなくし、機会損失を抑えます。
◆特徴
- 棚卸負担を軽減:棚卸の自動化で作業工数を大幅削減
- 棚卸差異を縮小:重量計測により正確な在庫数を自動記録
- 機会損失回避:棚卸のための生産ライン停止が不要に
さまざまな自動発注に対応
お客様の発注先に合わせた文面でメール・FAXの送信が可能です
在庫圧縮を促進
推移を把握できるグラフで適切な在庫量を判断し、在庫圧縮を促進します
置く場所を選びません
スマートマットはA3サイズ〜A6サイズまでの4サイズ展開。ケーブルレスで、冷蔵庫・冷凍庫利用も可能。
API・CSVでのシステム連携実績も多数
自社システムや他社システムと連携を行い、より在庫管理効率UPを実現します。
棚卸の課題を解決し、効率化するスマートマットクラウド導入事例
スマートマットクラウドは、現在多くの企業様に導入いただいています。導入をきっかけに棚卸における課題を解決した事例をご紹介します。













