在庫管理術
帳簿棚卸 | 理論在庫にもとづく棚卸の特徴と方法、課題を解説

この記事では帳簿棚卸の特徴、方法、課題を解説します。さらに帳簿棚卸の際に発生する在庫差異をはじめとする課題の解決方法を紹介します。
帳簿棚卸とは
帳簿棚卸とは在庫を出し入れするたびに在庫管理表に記録を残し、計算によって求めた理論在庫を用いて、在庫高を計算する棚卸方法のことです。様々な理由で、必要な頻度で実地棚卸を行うことが難しい事業所にとって、帳簿棚卸は会社の利益を把握し、決算書を作成するための有効な手段です。
帳簿棚卸の特徴
帳簿棚卸と実地棚卸の違い
棚卸には
- 帳簿棚卸
- 実地棚卸
の2種類があります。実際に在庫をカウントする実地棚卸と比較した上で帳簿棚卸のメリットとデメリットをまとめました。
【比較表】帳簿棚卸のメリット・デメリット
評価項目 | 帳簿棚卸の特性 |
---|---|
メリット | 物流を止めずに実施できる・実地棚卸より手間がかからない |
デメリット | 在庫の汚損や型崩れ等の品質低下を把握できない・記入漏れや入力間違いによって棚卸差異が発生する |
多くの企業は、限られたリソースの中で棚卸を行うため、帳簿棚卸と実地棚卸を併用しています。
帳簿棚卸の方法
帳簿棚卸は、日頃より在庫の保管場所から出し入れした在庫の種類や数量を正確に在庫管理表に記入することが求められます。
帳簿棚卸の作業は大きく5つの工程に分けられます。
- 入出庫データ入力
- 理論在庫計算
- 帳簿棚卸表出力
- 差異チェック(必要に応じ実地棚卸)
- 修正・保存・報告
帳簿棚卸の効率化
帳簿棚卸を効率化し精度をあげるために次のポイントに留意しましょう。
在庫置き場の整理・整頓
帳簿棚卸の効率化とミスの撲滅のためには、在庫置き場を整頓し、棚卸しやすい動線を確保することが重要です。在庫管理の基本である3定管理の知識をぜひ確認してみてください。
記入しやすい在庫管理表を作成・使用
在庫管理表は在庫総額を確認してその後の計算につなげるための書類です。 在庫管理表のフォーマットは記入する人が理解でき記入しやすいものであることが重要です。
帳簿棚卸の課題
棚卸差異の発生
帳簿棚卸の最も大きな課題は棚卸差異です。
データ上の在庫と実際の在庫が合わないことを棚卸差異といいます。帳簿棚卸と実地棚卸の結果が異なる場合は、最終的には実地棚卸の数字を優先し、帳簿棚卸の数字を修正します。誤差発生の背景に、在庫管理をはじめ経営課題が潜んでいるため、原因究明が状況の改善につながります。
しかし頻繁に差異が発生すると、原因調査や現物の数え直しに時間がかかり、原因がわからないままのケースも多いため、企業はその対策に頭を悩ませています。
棚卸差異を解消!スマートマットクラウド
従来の在庫管理システムは、入出庫の数量に基づいて計算された理論在庫で管理していますが、重量型IoTを搭載した在庫管理システム「スマートマットクラウド」は、現在の在庫の重さを計測し、これにより、リアルタイムで実際の在庫数を自動で把握できます。
棚卸差異の解消に加え、在庫確認作業を自動化し、在庫管理の業務効率を向上させることができます。
在庫を数える手間や棚卸差異の課題をスマートマットクラウドが解消します。重量型 IoT センサーを搭載したスマートマットに「置くだけ」で実在庫をリアルタイムで計測します。重量データがデータになるので、転記ミスや入力漏れがゼロに。期末の数え直しや差異調査に追われる時間を大幅削減できます。
在庫データをグラフで見える化
在庫の推移を折れ線グラフで見やすく表示します。管理画面から専門の知識不要で在庫水準を把握、見直しの提案を受け取ることができます。
在庫圧縮を促進
推移を把握できるグラフで適切な在庫量を判断し、在庫圧縮を促進します
置く場所を選びません
スマートマットは4サイズ展開。ケーブルレスで、冷蔵庫・冷凍庫利用も可能です。
API・CSVでのシステム連携実績も多数
自社システムや他社システムと連携を行い、より在庫管理効率UPを実現します。
帳簿棚卸の課題を感じたら──