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在庫管理術
販売管理システムとは、販売業務を管理し業務効率を改善するためのシステムのこと。 販売業務にはお金とモノの二つの流れがあります。
モノの場合は注文内容のモノの種類や数量があるか在庫を確認し出荷手配、さらに納品した分を補填するかどうかの判断、補填するなら仕入れ(購買)や生産依頼となります。
お金の場合は注文を受けることでどれだけ利益に繋がるのか売上を予想し、見積を提出します。既存の契約内容に沿った注文ならば、見積書は一度だけの提出となりますが、新規の注文内容なら見積を何度かやり取りする場合があります。さらに納品と同時に請求書を発行し、請求書に記載されている金額が入金されているか確認。請求書・領収書など入金の実体を把握できるように管理することも必要で、入金されたお金を売上に計上します。
販売管理システムは、このような一連の業務フローで発生するお金とモノの流れをネットワーク上のシステム内で一元管理し、各種業務を完結できます。近年ではインボイス制度の導入もあり、インボイス制度に対応した請求書が発行できるシステムであることも重要視されています。
販売管理システムを選ぶには、まずクラウド型かオンプレミス型のどちらかを選ぶのが先決です。
外部インターネットを経由するクラウド型では、販売管理システムをSaaS*1として提供しています。クラウド型は自社でサーバーを準備する必要がないため構築期間が短く、さらにシステムの容量となるサーバーリソースの増減に自由度があるのがメリットです。
クラウド型はセキュリティ面で問題視されることもありましたが、近年ではセキュリティ性も高まり、また社内・社外に分けてセキュリティ度を変更することが可能なので、手軽に導入できるシステム形態として多種多様な企業がクラウド型の販売管理システムを利用しています。
ただしデメリットとして、システムのカスタマイズの自由度がそれほど高くないことが挙げられます。また初期費用はほとんど掛かりませんが、月額・年額制でランニングコストが掛ったり、利用したい拡張プランが課金制で予算をオーバーしてしまうなど、販売管理システムを選ぶ際に、コスト面の目安が付けにくい点もデメリットです。
一方で自社やハウジング*2のサーバーでシステムを稼働させるオンプレミスは、ネットワーク環境が閉鎖できるため、高い機密情報を扱う証券会社や銀行、官公庁が多く利用しています。
またオンプレミス用パッケージソフトも販売されていますが、自社開発や開発代行業者に委託することで、100%カスタマイズされた販売管理システムを利用することも可能です。
しかしデメリットとしてサーバー購入やシステム開発など構築期間が長くかかる、開発や復旧作業に精通した従業員が常時必要になるという点が挙げられます。さらにサーバーリソースの増築にも時間がかかり、逆にリソースが不要になってもサーバーを廃棄するのはセキュリティ面や将来利用する可能性を考えると難しく、場所が占められる上に10万円以上するサーバーなら固定資産税は払う必要があるといったデメリットが考えられます。
販売管理システムを導入する際は、自社にクラウド型・オンプレミス型のどちらが適しているのか、見極めてからその他の条件を詰めていったほうがよいでしょう。
*1:SaaSとはクラウドサービス事業者がインターネット経由でユーザーにソフトウェアを提供すること。利用契約するだけで使用でき、お試しの無料版も提供されています。
*2:ハウジングとはデータセンターにスペースを借りて自社のサーバーを預けること。運用や新規開発なども自社の担当者が行うのでオンプレミスに属しますが、不法侵入されUSBメモリなどによって情報を抜き取られることに対する安全性・耐震性・耐火性に優れ、さらに自家発電装置などの電源設備も十分備わっているというメリットがあります。
販売管理システムの機能は、できることが多いかどうかではなく、自社の販売管理業務に不可欠な機能を網羅しているかどうかが重要です。
ある程度の機能や内容が自社の販売業務に適しているならば、次はカスタマイズできるか、自社に適した拡張プランがあるかという点もチェックしましょう。
特に既存のパッケージソフトを利用する場合は、さまざまな機能を組み合わせるセミオーダーが可能なのか、自社の業務フローに合わせたカスタマイズが可能なのかが見極める必要があります。
現在では、ほとんどのパッケージソフトがカスタマイズできると謳っていますが、実際のカスタマイズ能力はどうなのかを見極めましょう。またクラウド型ソフトで使用しているシステムがバージョンアップされる際には、カスタマイズした機能も自動的に継続されるか、再びカスタマイズする必要があるのか、その場合のコストはどうなるのか確認が必要です。
また業界や業態によっては独特な商習慣や販売業務フローがあります。 そのため汎用型のシステムでは対応しきれない場合もあり、同じ業界の企業がどのようなシステムを導入しているか活用事例を参考にするのが得策です。また業種ごとに必要とされる機能を事前にパッケージ化した商品も提供されているので、そういった商品も利用できるか検証するとよいでしょう。
さらに販売管理システムがカバーしている管理項目は、大きく分けて以下の6つがあり、それぞれ独立した機能に分かれています。自社に必要な管理・処理項目があるかどうか、各項目が自社の業務に適している内容かどうか、機能ごとにカスタマイズ可能かどうかを検証しましょう。
クラウド型にせよ、オンプレミスにせよシステム容量や取引先・商品の数などの販売規模によってサーバーのリソースを決めることは不可欠。特にオンプレミスはサーバーの購入費用や増築の可能性、システム自体のストレージ容量の大きさなど、どれだけのリソースが必要なのか見極めるのは重要です。
一方でクラウド型では、サーバーのリソースは契約条件を変えるだけで増減が可能ですが、〇年契約期間内は契約規模を縮小できない、という事案もあります。最初の契約段階でリソースの契約条件についても正しく把握しておきましょう。
販売管理システムを導入するときは、すでに社内で稼働している会計ソフトや在庫管理システム、基幹系システム*3があるかどうかもチェックポイントです。 既存のシステムと連携できるかどうかが、特に基幹系システムへの連携は不可欠であり、販売管理システムを選ぶ際に重要なポイントとなります。
*3:基幹系システムとは、企業の業務内容と直接関わるシステムで、生産・販売・在庫管理システム・人事・財務会計システムが含まれます。企業の基本的要素である「ヒト・モノ・カネを管理するシステム」であり、ERPやドイツのSAPは各業務をシステム統合した、一元管理ができる代表的なシステムです。
パッケージ型システムやクラウド型システムを購入する場合は、導入時のサポート体制やシステム障害の対応の手厚さも重要。 販売管理システムが不具合で停止してしまうと、販売業務への影響が大きく、時間が長くなると経済的損失・機会損失が増加します。 サポート対応の時間帯、電話で問い合わせるのかメールのみの対応なのかといったサポート形式も要チェックです。
特にオンプレミスのシステムを利用しているなら、自社の従業員だけではどうにもならない場合には販売管理システムのサポート要員がどの程度のスピード感で自社に訪問対応してくれるか、という点も確認しましょう。
販売管理システムの導入には初期費用とランニングコストがかかります。
クラウド型では導入コストはほとんど不要ですが、月額・年額制の料金プランや拡張機能を利用した場合の課金費用、カスタマイズに掛る費用について抑えておきましょう。
とはいえ、自社でサーバーを購入したりシステムを一から開発するわけではないので、オンプレミスに比べると中小規模の企業でも無理なく運用できる範囲での価格帯となっている商品が数多く提供されています。
オンプレミスはシステムの開発や開発代行の費用、パッケージソフトを利用するとしてもサーバーの購入などに初期費用が掛かります。またシステムの仕様変更やシステムトラブルへの対応にも費用がかかる場合が多く、システムに精通した従業員を配置する必要があるなど、運用コストも高くつきます。
またクラウド型にせよ、オンプレミスにせよ、システムが複雑であればあるほど、システムの定着にかかる期間や労力も増えていくということを配慮する必要があります。無料のお試し版なども数多く提供されているので、従業員の習得度合を計るためにもフリープランの利用も考慮してみましょう。
適切な販売管理システムを導入すると次のようなメリットがあります。
これまで各部署で入力・管理していた情報を連携することで、作業効率がアップし、全社的なコスト削減が可能となります。 また蓄積された売上データを分析することで、経営陣は迅速で的確な経営判断をくだすことができます。
販売管理システムに連携することを視野に入れると、CSV連携やAPI自動データ連携できる在庫管理システムが必要になります。IoT型重量センサなら、管理したいモノを重量センサに載せるだけで今ある在庫を自動で計測可能。重さにより個数や割合を正確にカウントし、ネットワークを介してデータを転送するので遠隔からの一元管理が可能です。在庫の個数を目視で数えたり、二次元コードやRFIDタグをスキャンするためにわざわざ現場に足を運ぶ必要はもうありません。
販売管理システムとの連携を見据えた在庫管理システムを選ぶなら、 「自動化を追求できるIoTツールを選ぶ」のがおすすめです。
現場のあらゆるモノをIoTで見える化し、発注を自動化するDXソリューション「スマートマットクラウド」を使えば、簡単に在庫管理の自動化ができます。スマートマットの上に管理したいモノを載せるだけで設置が完了。重さにより個数や割合を正確に計測するので、液体・粉体・微細物などあらゆるモノの在庫管理が可能です。
あとはマットが自動でモノの在庫を検知、クラウド上でデータを管理し、適切なタイミングで自動発注や発注アラートを出してくれます。
お客様の発注先に合わせた文面でメール・FAXの送信が可能です
推移を把握できるグラフで適切な在庫量を判断し、在庫圧縮を促進します
スマートマットはA3サイズ〜A6サイズまでの4サイズ展開。ケーブルレスで、冷蔵庫・冷凍庫利用も可能。
自社システムや他社システムと連携を行い、より在庫管理効率UPを実現します。
アラジンオフィス|販売管理・在庫管理パッケージシステムの特徴や機能・費用・評判・デメリットは?
楽商【販売管理・在庫管理システムの特徴・機能・連携・使い方・評判・IoT在庫管理との比較】
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