在庫管理術

在庫コスト【算出するメリットや内訳、計算方法、コスト削減の方法とは?】

在庫コスト
目次

在庫コストとは何か【在庫保管費用だけではない出費】

在庫コストとは、在庫を持つことによって発生するコストのことをいいます。在庫コストは、在庫金額全体の約2割が一般的になっています。

在庫コストと在庫金利

在庫コストを算出するために役立つのが在庫金利です。
在庫金利とは、在庫を持つことによって発生する資本金・借入金・保管コスト等を架空の金利に置き換えた会計上の指標のこと。

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在庫金利は、在庫=会社の資金が形を変えたものであり、売上げとなって資金が回収されるまで金利の発生が続く、という考えに基づいて算出されるもので、実際に支払いが発生するわけではありません

     

この記事では在庫コストを算出するメリット、在庫コストの内訳、在庫コストの計算の仕方、在庫コストを削減する方法について解説します。

 

在庫管理・発注を自動化する

在庫コストを算出するメリットとは

在庫コストや在庫金利という仮想の指標をなぜ計算する必要があるのでしょうか。
在庫コストを算出すると以下のようなメリットがあります。

在庫コスト算出のメリット

在庫コストの見える化・課題の顕在化

在庫は棚卸によってその量が判明します。しかしその在庫にかかっているコスト全般は在庫金額だけでは把握できません。

日々発生する在庫にかかる経費を在庫コスト計算で見える化することで、過剰在庫や廃棄在庫の量、保管コスト増加といった現状をより正確に把握。これまで見えていなかった課題を顕在化することができます。

在庫調達・在庫管理・生産活動の最適化

在庫にかかるコストという指標を元に、調達・在庫管理・製造においてもっとも企業の利益が出る方法を検討することができます

  • どこから在庫を調達すればよいか
  • どこでどのように在庫を保管すれば良いか
  • どこで製造を行うのがよいか

在庫コストの内訳【在庫費用の例】

在庫コストの内訳はどのようになっているのでしょうか。

在庫コストの内訳

在庫購入資金調達コスト

在庫購入のために銀行からの融資を受けると利息が発生します。
また企業は資金調達のため、株主に対して配当の支払いをします。
借り入れに対する利息の支払いに株主資本コストを足したものが、在庫購入資金調達コストです。

保管費

保管費とは、在庫を保管するための倉庫にかかる費用のことです。
保管費は自社倉庫と外部倉庫によって内訳が異なります。

自社倉庫:光熱費、人件費、保険料、建設費の償却
外部倉庫:保管費、輸送費、入出庫費用(荷役料)、棚卸費用

商品評価損

商品評価損とは、仕入れ時よりも価値が下がった時に発生するコストのことです。具体的には、品質の劣化や陳腐化で製品の販売価格が下がる、販売できなくなる、返品されることによる損失をいいます。

※陳腐化:新しい商品の登場や消費者の嗜好の変化によって、市場での価値が低下する状態

価格補償費

価格補償費とは小売店が値下げ販売したときの損失を補填するための費用のこと。

返品費用

販売した商品が返品される場合にかかる輸送費などの費用のこと。


在庫コストの計算方法

在庫金利の算出方法ですが、多くの場合、加重平均資本コストを参考に計算します。
加重平均資本コストはWACC(ワック)ともいい、借入で発生するコストと株式調達で発生するコストを加重平均して算出します。

●加重平均資本コストの計算式

加重平均資本コスト

WACC(%) = 株主資本コスト × 株主資本/(負債 + 株主資本)
+ 負債コスト × (1-実効税率) × 負債/(負債 + 株主資本)

● 在庫金利の計算式

在庫金利=平均在庫× WACC

在庫コストの削減方法

在庫コスト改善とは、いわば在庫を適正在庫に抑えること。
その方法として、

  • 棚卸資産の正確な把握
  • 受発注業務の効率化

があります。

在庫コストの削減方法

棚卸資産の正確な把握

企業は在庫がどれだけあるかは実地棚卸で把握します。しかし全ての在庫を棚卸すると工数がかかるため、棚卸回数を減らし、理論在庫を元に発注をするケースが多く見られます。

理論在庫による管理は在庫差異が発生しやすく、実在庫をもとにリアルタイムで棚卸資産を管理することが在庫コストの削減に役立ちます。

発注業務の効率化

在庫の発注は、今ある在庫を確認し、それをもとに必要数を発注します。

在庫確認や発注作業に工数がかかるため、まとめて発注を出したり、欠品を恐れて必要数より多く発注を出すことの積み重ねが在庫コスト増に直結します。

必要なものを、必要な時に、必要な量だけ発注できる仕組みがあると、在庫コストを削減できます。

 

在庫コスト削減に役立つ重量センサーとは

様々な業種で活用されている在庫管理・棚卸・発注の負担を軽くするセンシング技術を紹介します。

発注を自動化する重量センサの技術

重量センサを搭載したデバイスに在庫を載せ、その重さから在庫数を計測し自動的にデータを記録します。つまり重量センサを活用した在庫管理システムを導入すると工数をかけることなく棚卸資産を正確に把握することができます。

 

在庫コスト削減に貢献する「スマートマットクラウド」

スマートマットクラウドのイメージ

現場のあらゆるモノをIoTで見える化し、発注を自動化するDXソリューション「スマートマットクラウド」は棚卸効率化だけでなく、発注の自動化も可能にします。

スマートマットが自動でモノの在庫を検知、クラウド上でデータを管理し、リアルタイムで最新の在庫データを取得し、あらかじめ設定してあった閾値に達すると、自動で注文します。

◆特徴

  • 棚卸負担を軽減:棚卸の自動化で作業工数を大幅削減
  • 棚卸差異を縮小:重量計測により正確な在庫数を自動記録
  • 機会損失回避:棚卸のための生産ライン停止が不要に

 

さまざまな自動発注に対応

お客様の発注先に合わせた文面でメール・FAXの送信が可能です

在庫圧縮を促進

推移を把握できるグラフで適切な在庫量を判断し、在庫圧縮を促進します

置く場所を選びません

スマートマットはA3サイズ〜A6サイズまでの4サイズ展開。ケーブルレスで、冷蔵庫・冷凍庫利用も可能。

API・CSVでのシステム連携実績も多数

自社システムや他社システムと連携を行い、より在庫管理効率UPを実現します。

 

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