在庫管理術
一斉棚卸|正しい在庫を把握する一斉棚卸のメリット・やり方・効率化の方法とは?
一斉棚卸とは

一斉棚卸とは棚卸の手法のひとつで、入出庫がストップしている状況下で企業が保有している全ての在庫を数えることを指します。
企業の在庫を数える棚卸の種類には以下があります
また、実地棚卸の手法には「一斉棚卸」と「循環棚卸(サイクルカウント)」があります。
棚卸を行う時期や頻度は企業によって異なりますが、棚卸は利益を確定する目的でおこなう決算業務なので、期末には必ず行います。
一斉棚卸に向いている企業とは?
一斉棚卸では、夜間や休業日等在庫が動かない状況で在庫のカウントをします。営業を止め、限られた時間で集中的に棚卸を実施できる企業が、一斉棚卸を採用しています。
▼一斉棚卸に向いている企業
- 営業時間が決まっている店舗や製造業
- 小〜中規模倉庫
製造業では、完成品だけでなく原料・部品・仕掛品をもれなく在庫を数える必要があるため、製造ラインが停止している日に一斉棚卸を実施するところがほとんどです。
一方時間をえらばず、絶え間なく出荷がある大規模なECサイトの倉庫や、24時間営業の大型店舗は営業をストップしないで実施できる循環棚卸を採用する傾向にあります。大手通販アマゾンでは循環棚卸を採用しています。
一斉棚卸の方法
一斉棚卸の方法ですが、次の4つのステップで実施します。

- 棚卸計画書の作成
- 在庫のカウント
- 帳簿と比較
- 棚卸差異の原因分析と帳簿修正
一斉棚卸は、限られた時間内に正確に在庫をカウントすることがポイントになります。 ②工程でミスを最小限に抑えることが、③④工程にかかる時間を大きく左右します。
①の工程で事前の棚卸準備を入念に行い、棚卸作業に関わる全ての人が作業内容を把握することが一斉棚卸の効率化の鍵になります。
一斉棚卸のメリット
実地棚卸で一斉棚卸をするメリットは次の点です。

- 棚卸差異が循環棚卸に比べて小さい
- 作業を集中的に行うので作業計画を立てやすい
- 循環棚卸に比べて作業全体にかかかる時間が少ない
特に1番目の棚卸差異を抑えられる点は大きなメリットです。循環棚卸の結果、差異が大きく発生すれば、原因追求のため改めて一斉棚卸を行う必要があるからです。
そのため大規模な企業でも休業日をもうけて、棚卸を一斉棚卸を採用している会社がたくさんあります。
一斉棚卸のデメリット
一斉棚卸は営業や生産ラインをストップをするので、機会損失の原因となります。
夜間や休業日に一斉棚卸をおこなう場合でも、決められた時間内に棚卸作業を完結させるため、十分な人員を確保する必要があります。
一斉棚卸の注意点

一斉棚卸で棚卸誤差につながりやすい在庫をピックアップし、扱い方の注意点をまとめました。
- 預け在庫:自社以外に預けている自社在庫。棚卸実施日の預り証の発行を受ける
- 預かり在庫:自社で預かっている他社の在庫。棚卸から除外する
- 仕掛品:棚卸資産に含まれる。流動資産として計上する
- 不良品:棚卸では通常の在庫と区分して、分けてカウント。廃棄の場合は期末までに実際に廃棄し、廃棄の証明書を取得する
預かり在庫や不良在庫は粉飾決算に悪用されることがあるため税務調査の対象になりやすいので、正規の手続きでミスなく処理しておきましょう。
一斉棚卸の効率をあげる方法とは
実地棚卸では2人で1組となり、ひとりが在庫を読み上げ、もうひとりが在庫を記録するスタイルで棚卸作業を進めます。人手を介した単純作業のため、時間がかかりカウントもれや入力ミスが発生しやすいという特徴があります。
実地棚卸の作業を効率よく行うためには、以下の方法があります。

- ハンディターミナルを使用する方法
QRコードやバーコードにより商品を識別し、なおかつ数量や在庫状況の現場入力が可能) - RFIDを使用する方法
一括スキャンが可能で棚卸時間を短縮化。RFID専用ゲートなどを活用した仕組を運用できればトレーサビリティにも有益 - 棚卸専門業者に作業を依頼する方法
- 在庫管理IoTで在庫数をカウントする方法
入力やスキャンの手間なく、自動で数量を検知
特に最後の「IoTを使った方法」は、人手を介さないため、棚卸の際の人的ミスが激減 し、 正確な結果が得られ 棚卸にかかるトータルコストを下げられるとして注目されています。
棚卸を自動化するIoT

在庫管理の課題の解決に役立つのが、在庫管理システム。
数ある在庫管理システムの中で、モノに組み込まれているセンサーやデバイスをインターネットにつないでデータを集めるIoTシステムが注目を集めています。
重量型IoT「スマートマットクラウド」は、デバイスの上に置くだけで自動で在庫を計測。入出庫のたびに在庫の数をカウントする作業が不要となります。
倉庫での在庫管理の作業効率を上げたいなら、IoTツールがおすすめです。
棚卸を楽にする在庫管理システム「スマートマットクラウド 」

現場のあらゆるモノをIoTで見える化し、発注を自動化するDXソリューション「スマートマットクラウド」を使えば、簡単に自動化が可能です。スマートマットの上に管理したいモノを載せるだけで設置が完了。
あとはマットが自動でモノの在庫を検知、クラウド上でデータを管理し、適切なタイミングで自動発注してくれます。
さまざまな自動発注に対応
お客様の発注先に合わせた文面でメール・FAXの送信が可能です
在庫圧縮を促進
推移を把握できるグラフで適切な在庫量を判断し、在庫圧縮を促進します
置く場所を選びません
スマートマットはA3サイズ〜A6サイズまでの4サイズ展開。ケーブルレスで、冷蔵庫・冷凍庫利用も可能。
API・CSVでのシステム連携実績も多数
自社システムや他社システムと連携を行い、より在庫管理効率UPを実現します。
一斉棚卸に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 棚卸はダブルカウントしますか?
A. 棚卸でダブルカウント(同じ在庫を二重に数えること)は避けるべきです。正確な在庫量を把握するためには、一度カウントした在庫を明確に記録・管理し、重複しないよう手順や担当者を決めて運用することが重要です。ミス防止には人員の役割分担やチェックリスト活用も有効です。
Q2. 棚卸は一斉棚卸と循環棚卸の種類だけですか?
A. 棚卸には帳簿上で確認する方法もありますが、現物を数える「実地棚卸」では、主に一斉棚卸と循環棚卸があります。
前者は全在庫を一度に数える方法、後者は日常的に対象品目を分けて順次カウントする方法です。企業は運用や業務形態に応じて使い分け、状況に応じて両者を併用することもあります。
Q3. 棚卸で在庫が多いとどうなりますか?
A. 在庫が多いと棚卸作業の時間や労力が増え、カウントミスや作業負担が増大します。
また、在庫データの精度低下や業務停止リスク、コスト増加につながることがあります。そのため適正在庫の維持や自動化ツールの活用で負担軽減・効率化を図ることが重要です。













