在庫管理術
工場や倉庫内の在庫を遠隔監視(管理)【目的や役立つツールのメリット・デメリット・IoTを使った遠隔監視(管理)の有効性】

在庫の遠隔監視(管理)とは
在庫の遠隔監視(管理)とは、カメラやセンサーなどから取り込んだ在庫の情報をインターネットを経由して、離れた場所(遠距離)からパソコンやスマホ、タブレットなどで監視(管理)することです。
倉庫や工場、オフィス、店舗内などに保管している在庫状態をリモートで正確に把握、管理することが可能になります。
ちなみに遠隔監視は英語では、remote monitoringと言います。
カメラやロボットなどのAIやIoTなどさまざまな遠隔管理のツールを使い、わざわざ倉庫や工場などの現場に足を運ぶことなく在庫の管理が可能なため、在庫管理の現場が抱えていた課題を解決する方法として遠隔監視(管理)を導入・検討する企業が増加しています。
この記事では、コロナ渦の今、大きな期待が寄せられている在庫の遠隔監視(管理)の目的や遠隔管理に役立つツールのメリット・デメリットについてわかりやすく解説していきます。
また、在庫の遠隔監視(管理)のなかでも最も注目を集めているIoT機器もあわせてご紹介!
在庫の遠隔監視(管理)が必要になるとき【目的】
在庫の遠隔監視(管理)は主に以下のような場合にその必要性が高まり、導入されています。
- 在庫を保管している場所が離れている(遠隔地にある)
- 遠隔地に点在しているチェーン店の在庫を本部で一元管理
- 離れた場所(遠隔地)に存在する取引先の在庫を現地に行かずに管理
- 倉庫内や工場内の製品の紛失や盗難があり、在庫数が合わない
- 新型コロナウィルスの影響により、リモートワークが導入された
在庫の遠隔監視(管理)のメリット
実際に在庫の遠隔監視(管理)を導入した企業や現場からは以下のようなメリットがあげられています。
- 離れた場所(遠隔地)まで在庫を数えるために移動する時間や労力がなくなった
- 離れた場所(遠隔地)までの移動・交通費が削減できた
- 数え間違い、受注・発注漏れなどの人的ミス(ヒューマンエラー)が減った
- 在庫の盗難や紛失が減った
- リアルタイムで在庫の状況が確認ができるので、在庫切れや欠品を防止できる
- アラーム通知が届くので、在庫切れや欠品を防止できる
- 在庫情報のデータの蓄積ができるので、需要予測が可能になった
- 多店舗(チェーン)展開や取引先に点在する在庫を本部で一元管理できる
- 在庫理担当者の負担削減・人手不足解消になった
- 在庫管理の属人化*が解消された
*属人化:特定の社員が担当している業務の詳細内容や進め方が、当人以外では分からなくなってしまう状態。
コロナ渦を経て、密を避けるためのテレワーク(リモートワーク)が推奨されたことにより、これまでの在庫管理の課題解決に加え、働き方改革や業務効率化の鍵として今後ますます在庫の遠隔監視(管理)の導入が増えていくと言われています。
在庫遠隔監視(管理)システム・機器【アプリ・カメラ・AI・IoT】
では、在庫を遠隔管理するためのツールにはどのようなものがあるのでしょうか?
現在、在庫管理の現場で実際に導入されている主なツールには以下のようなものがあります。
在庫管理アプリ
iPhoneやAndroidのスマートフォンやiPadなどのタブレットを使用して、在庫管理や棚卸し、入出庫管理、資材管理などができる在庫管理アプリ。
持ち運びが簡単なので、いつでもどこでも手軽に在庫管理が可能。
スマホやタブレットに搭載されているカメラを使って、商品を撮影・登録したり、QRコードやバーコードをスキャンして読み取ることで、在庫データの管理ができる。
カメラシステム
在庫管理カメラで撮影・録画した映像データをクラウド上で保管することにより、物流倉庫や店舗、製造ラインなど監視。
アナログカメラを含む監視カメラ、防犯カメラ、IoTを利用したカメラなどさまざま。
在庫管理AI
在庫管理AIがさまざまなパターンを経験し、学習、大量のデータを分析。人間のように作業の手順を覚えることができ、データに基づいた正確な需要予測が可能。
在庫管理IoT
重さや温度、速度などを計測するセンサーが搭載された機器とインターネットをつなぐことで、情報を収集し、クラウドに保存。保存されたデータをパソコンやスマホなどで管理。
データの収集・蓄積やアラート通知なども可能。
在庫の遠隔監視(管理)のデメリット・注意点
上記でご紹介した在庫遠隔監視(管理)のシステムや機器はメリットがある反面、次のような点に注意が必要です。
アプリのデメリット
- 無料版では機能に制限があり、有料版へ移行する必要があることも
- 手軽に持ち運べるため、スマホの置き忘れや紛失などによるセキュリティリスクが心配
- 在庫数に制限があるものも多く小規模には適しているが、中大規模の企業には向かない
カメラのデメリット
- カメラの範囲が限られている、奥まった場所の撮影が難しい
- カメラの電源が必要なので、ケーブルなど導線がゴチャゴチャする
- カメラの範囲が限られているのでカメラの台数が多く必要、コストがかかる
- 上記の理由から広い倉庫や工場には不向き
AIのデメリット
- AIシステム導入やロボットの購入などの初期費用やランニングコストがかかる
- 情報漏洩のリスクがある
- 責任の所在が曖昧
このような理由から、在庫の遠隔監視(管理)を効率的に実現できるツールとして今、最も導入の検討が進められているのがIoTと言われています。
次の章では、このIoTについて、より詳しく解説していきます。
アプリ・カメラ・AIを使った在庫の遠隔監視(管理)のデメリットを解消するIoTとは
在庫不足は売上の減少に、過剰在庫は倉庫スペースの圧迫や在庫ロスに繋がるため、在庫管理や倉庫の保管管理は必要不可欠な業務です。
新型コロナウイルス、人手不足などさまざまな問題に直面している状況下において、いかに効率化して正確に在庫管理、倉庫内における保管を行うことができるかが重要となります。
そこで注目され、近年続々と各企業で導入されているのが在庫管理の自動化や遠隔監視(管理)であり、その最も有効な方法として以下の2つが大きなキーワードとされています。
企業の営みや産業全体をデジタルの力でよりよくしていく取り組み
● IoT(Internet of Things)
IoT=「モノのインターネット化」
IoT機器を導入することにより、「自動化」や「見える化」「リアルタイムでの管理」が可能になり、棚卸、現場作業の改善、在庫管理、工程管理、品質管理なども効率的に行えるようになります。
このように稼働状況や生産状況、在庫などのデータを分析することで、人力では発見しにくい問題や傾向なども把握できるようになり、生産性の向上やロスタイムの削減につながります。
デジタルテクノロジーを駆使して、企業経営や業務プロセスそのものを根本的に改善していくDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するためにIoTは欠かせない要素となります。
また、新型コロナウイルス対応などで、リモートワークを取り入れたい現場スタッフをサポートすることも大いに期待されています。
次の章では置くだけで在庫の見える化が可能!今、話題のIoT機器「スマートマットクラウド」をご紹介します。
在庫の遠隔監視(管理)を簡単サポート!スマートマットクラウド
現場のあらゆるモノをIoTで見える化し、発注を自動化するDXソリューション「スマートマットクラウド」を使えば、簡単に自動化が可能です。スマートマットの上に管理したいモノを載せるだけで設置が完了。
あとはマットが自動でモノの在庫を検知、クラウド上でデータを管理し、適切なタイミングで自動発注してくれます
さまざまな自動発注に対応
お客様の発注先に合わせた文面でメール・FAXの送信が可能です
在庫圧縮を促進
推移を把握できるグラフで適切な在庫量を判断し、在庫圧縮を促進します
置く場所を選びません
スマートマットはA3サイズ〜A6サイズまでの4サイズ展開。ケーブルレスで、冷蔵庫・冷凍庫利用も可能。
API・CSVでのシステム連携実績も多数
自社システムや他社システムと連携を行い、より在庫管理効率UPを実現します。
スマートマットクラウドで在庫の遠隔監視(管理)に成功した事例