在庫管理術

アンドン【生産ラインの異常をランプで見える化。トヨタ式目で見る管理のメリットとは】

アンドン
目次

アンドンとは?

ライン・設備の異常を見える化

アンドンとは製造業の工場に設置し、工程で異常が発生した時にランプを点灯させ、関係者に知らせる電光表示盤です。
異常を知らせるランプが点灯した時は、作業者全員が一斉に作業を止め、処置を行ない、原因を調査します。

アンドンとは

アンドンはもともと自動車製造のトヨタ自動車株式会社が考案したツールです。人為的なうっかりミスを排除する「ポカヨケ」とともに、世界の製造業が注目するトヨタ生産方式の二本柱「ジャストインタイム」と「自働化」のうち、「自働化」を推進するものです。

 

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今回は製造業の方向けにアンドンの仕組みや、アンドンが表示するランプの意味、アンドンを工場に導入する目的や、アンドンが代表する「目で見る管理」の重要性とメリットについて説明します。

在庫管理・発注を自動化する

アンドンのしくみ

アンドンの見方

アンドンの種類アンドンディスプレーや回転灯に表示される対応が必要なアンドンのランプは、基本的に赤・黄色・白・緑で表示し、ランプの色には次のような意味があります。

アンドンのランプの意味

  • 異常/停止を通知する
  • 黄色消耗品交換、品質確認を指示する
  • 白色消耗品交換中、品質確認中を通知する
  • 通常運行

のランプの点灯で担当者は機械の停止を知り、点検作業に入ります。復旧作業を行うだけでなく、異常が発生した原因の調査までセットで実施し、再発防止につなげます。

黄色のランプの点灯で担当者は、工具や刃物の交換時期であることを知ります。自動的に機械が停止するので、担当者が駆けつけ、新しい工具・刃物に交換し、品質の確認を実施します。作業を完了したのちに、機械を再起動させます。

工具の交換や品質確認を実施している時は、白色のランプが点灯します。白のランプは担当者が操作し点灯させるもので、作業関係者は機械が作業中であることを知ります。

アンドンの進化【アンドンシステムの普及と進化】

現在アンドンは高度にシステム化・デジタル化されています。
光だけでなく、ブザー音を発して異常発生をより確実に伝達したり、より詳細な情報をモニターに表示したり、呼び出しボタンを併用し担当者を迅速に呼び出せるといった機能を備えたシステムも登場しています。

しかしディスプレイモニターや回転灯をつかって、「目で見る管理」を実践しているという点では、アンドンはアナログな仕組みの頃と変わりありません。

アンドン設置の目的【「目で見る管理」とは何か】

アンドンの根底にある「目で見る管理」という考え方はどのようなものなのでしょうか。

正常と異常を明確に区別し、異常が発生した時にそのことをリアルタイム関係者が認識できるようにする、すなわち問題の顕在化が、「目で見る管理」の目的となっています。


ただ異常を通知するだけでは「目で見る管理」は機能せず、通知を見た担当者毎回必ず行動を開始することが必須になります。

目で見る管理とは

アンドンの光による通知は、監督者や各工程で必要となる材料や部品を供給するみずすましなど関係者に異常を強制的に伝えられるという特徴があります。

※みずすまし:工場の生産ライン間を循環し、部品・仕掛品を供給する役職。部品供給係

「目で見る管理」のメリット

ライン・設備のトラブルや消耗状態見える化することで、事故や製品の品質低下を未然に防ぐことができるようになります。

トヨタ生産方式では「目で見る管理」を重視していて、アンドン以外にもさまざまな取り組みを実施しています。

 

目で見る管理の具体例

  • アンドン:異常が発生した時に、ランプを点灯させ、関係者に知らせる
  • かんばん:品名・品番・保管場所など製造や運搬に必要な情報を板で表示する
  • 生産管理板:生産予定数・実績数と、ライン停止の原因、改革対策、などを1時間単位で記入する
  • 白線表示:作業場・通路・資材置き場の区画をビニールテープや塗料で表示する
  • さらし首:発生した不良品をみせしめ的な意味合いで展示する

「目で見る管理」に活用されるIoT技術

現在、製造業では見える化を重要視し、様々な技術を活用しています。そこで役立つのが重量センサを搭載したIoTツールです。

当社のスマートマットクラウド重量センサーを搭載した在庫管理システムです。
スマートマットに載せた物品の重さをリアルタイムで計測し、データを記録するので、モノの流れを見える化するツールとして有効で、製造業をはじめさまざまな業種で導入されています。

工場内のモノの流れを見える化するツール「スマートマットクラウド」「スマートマットクラウド」

スマートマットクラウドのイメージ

現場のあらゆるモノをIoTで見える化し、発注を自動化するDXソリューション「スマートマットクラウド」を使えば、簡単に生産管理の効率化が実現できます。スマートマットの上に管理したいモノを載せるだけで設置が完了。

あとはマットが自動でモノの在庫を検知、クラウド上でデータを管理し、適切なタイミングで自動発注してくれます。

さまざまな自動発注に対応

お客様の発注先に合わせた文面でメール・FAXの送信が可能です

在庫圧縮を促進

推移を把握できるグラフで適切な在庫量を判断し、在庫圧縮を促進します

置く場所を選びません

スマートマットはA3サイズ〜A6サイズまでの4サイズ展開。ケーブルレスで、冷蔵庫・冷凍庫利用も可能。

API・CSVでのシステム連携実績も多数

自社システムや他社システムと連携を行い、より在庫管理効率UPを実現します。

 

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