在庫管理術
IT導入補助金2025|新たな変更点・注意点・申請スケジュールは?

IT導入補助金申請を検討している事業所のみなさまにIT導入補助金2024の制度の概要と補助金対象、補助内容、スケジュール、昨年からの変更点、注意点を紹介します。
IT導入補助金とは?(概要・目的)
IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者が自社の生産性向上や業務効率化を目的にITツールを導入する際、費用の一部を国が支援する制度です。
具体的には、クラウドサービスや業務管理ソフトウェアなど、企業の生産性向上や売上増加につながるITツールの導入・活用にかかる費用が補助対象となります。
もともと人手不足への対応や業務効率化・デジタル化を推進するために設けられた制度で、企業のITリテラシー向上や業務プロセスの可視化にも大きく貢献しています。
2025年の変更点・注目ポイント
これまでの流れと変更点
従来のIT導入補助金では、企業規模や業種を問わず、幅広い分野でITツール導入が支援されてきました。2025年の公募要領では2024年に引き続き、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進や業務効率化の加速が引き続き重点テーマとなる見通しです。
2025年の変更ポイント
2025年IT導入補助金では下記のようなポイントに注目です。
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●補助対象や要件の拡充:業務効率化のほか、生産性や付加価値の創出に直結するITツールがさらに重視される可能性が高い
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●補助率・上限額の見直し:企業規模や導入内容によって補助率が変動するなど、より細分化された支援策が検討されている
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●申請手続きの簡便化:「みらデジ経営チェック」が不要になるなど、オンライン申請や書類提出のプロセスがよりスムーズに進むようほぼ年ごとに改良が進められている
これにより、特に業務効率化だけでなく、事業全体のデジタル化戦略としてITツールを導入したい企業にとって、2025年のIT導入補助金はより大きな追い風となる可能性があります。
2025年での変更点や詳細な条件は、今後公募要領の正式発表にあわせて随時更新されますので、最新情報をチェックがしましょう。
IT導入補助金2025の申請スケジュール
2025年の申請は開始はいつから?申し込みはいつまで?
現在公開されている2024年度スケジュール(※2024年7月22日現在)は以下の通り。交付申請は2024年2月中旬から受付が開始されています。申し込み終了時期は2024年後半の申請スケジュールが決定次第、案内されるようです。
2025年の申請スケジュール
■ 通常枠/セキュリティ対策推進枠/インボイス枠(電子取引類型・インボイス対応類型)
第1次締切 5月12日
第2次締切 6月16日
第3次締切 7月18日
■ 複数社連携IT枠
第1次締切 6月16日
※上期スケジュールは2025年5月8日の情報です。最新情報はIT導入補助金2025(事業スケジュール)にて確認できます。
IT導入補助金2025の概要
中小企業庁による公式サイトに掲載されている概要をもとに、IT導入補助金2025の特色について簡単にまとめました。
2025年もインボイス枠は2種類設置のまま
2023年のインボイス制度の施行を受け、IT導入補助金2024から新しい支援枠、インボイス枠が新たに設置されました。2025年も同じくインボイス枠を設けています。
●IT導入補助金2025制度概要
申請枠の種類
・通常枠、セキュリティ対策推進枠、インボイス枠(インボイス対応類型)・インボイス枠(電子取引類型)、複数社連携IT導入枠の全5申請枠を設置補助率の拡大について
・通常枠の一部で補助率の拡大がありました。最低賃金近傍の事業者※1に対する補助率を「2/3」へ拡大
・セキュリティ対策推進枠の補助額・補助率(一部)を拡大しました。補助額の上限を「150万円」へ拡大。小規模事業者に対する補助率を「2/3」へ拡大補助対象ITツールの拡大について
・BI/分析・ワークフロー・アプリ作成ツールを補助対象に拡大
・導入後の運用負荷軽減のため、「活用コンサルティング費」を設定。外部委託での定着支援も補助対象に拡大
※1:3か⽉以上地域別最低賃⾦+50円以内で雇⽤している従業員数が全従業員数の30%以上であることを示した事業者
※2:「ビジネスアプリ作成」、「ワークフロー」、「BI、分析・解析」等の機能
参照:IT導入補助金2025「IT導入補助金2025の制度概要について」
通常枠
事業のデジタル化を目的としたソフトウェアやシステムの導入を支援します。プロセス数の要件により補助額が異なります。2025年の交付規定や応募要領は2025IT導入補助金のPDF資料を参照のこと。
初見の方にもカンタンにイメージできるように2024年の補助率などを下図に表示しました。
プロセス数 | 補助率 | 補助額 | 補助対象経費 |
1プロセス以上 | 1/2以内※1 | 5万円以上150万円未満 | ・ソフトウェア:ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分) ・オプション:機能拡張、データ連携ツール、セキュリティ ・役務:導入コンサルティング、導入設定 / マニュアル作成 / 導入研修、保守サポート |
4プロセス以上 |
150万円以上450万円以下 |
※1:2025年、最低賃金近傍の事業者には2/3にまで拡大
【新設】インボイス枠(インボイス対応類型)
会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフトに加え、PC・タブレット・レジ・発券機等のハードウェア導入にかかる経費を一部補助します。
【新設】インボイス枠(電子取引類)
取引関係における発注者が費用を負担してインボイス対応済みの受発注ソフトを導入し、受注者である中小企業・小規模事業者等が無償で利用できるケースを支援します。
セキュリティ対策推進枠
中小企業・小規模事業者等がサイバー攻撃によって引き起こされるリスクを回避しすることを支援します。
また「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されているサービスを導入するする場合にも、セキュリティ推進枠の補助を受けられます。
※(独)情報処理推進機構(IPA)「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されたサービス
複数社連携IT導入類型枠
複数の中小企業・小規模事業者が連携してITツールを導入し、生産性の向上を図る取り組みを支援する制度です。効果的な連携のために発生するコーディネート費、連携について助言を行う外部専門家への謝金も補助の対象となります。
IT導入補助金2025申請方法と注意点
IT導入補助金の申請にはGビズIDアカウントの取得と「SECURITY ACTION」宣言が交付申請前に必要です。IT導入補助金の交付を受けたい方は、早めに自社に適したITツールを選び、IT導入支援事業者のサポートを受けながら申請することをお勧めします。
「GビズID」アカウント取得について
IT導入補助金の申請は、「IT導入補助金2024」のウェブサイト内の「申請マイページ」から行います。申請では、IT導入支援事業者(ベンダー)と共同して作業をすすめていきます。
「IT導入補助金2025」の申請に必要な「GビズID」のアカウント発行はオンライン申請のみで対応されます。郵送で発行したい場合は従来の「GビズIDプライム」となります。
「SECURITY ACTION」宣言について
2022年度からIT導入補助金交付申請の際に、「gBizIDプライム」のアカウント取得に加え、「SECURITY ACTION」の宣言が必須となりました。申請作成時に宣言済アカウントIDの入力が必要です。
◆「SECURITY ACTION」とは?
「SECURITY ACTION」の宣言とは、中小企業・小規模事業者等自らが、情報セキュリティ対策に取組むことを自己宣言する制度のこと。「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」の実践をベースに、2段階の取り組み目標が用意されています。
- 1段階目「一つ星★」:「情報セキュリティ5か条」に取組むことを宣言
- 2段階目「二つ星★★」:「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」で自社の状況を把握したうえで、「情報セキュリティポリシー(基本方針)」を定め、外部に公開したことを宣言
◆「SECURITY ACTION」の手続き方法
IT導入補助金申請で必要となる予定の自己宣言IDは、「SECURITY ACTION」宣言手続き後に即時発行されます。
手続きは「SECURITY ACTION自己宣言者サイト」から行います。
※詳しい宣言方法は「SECURITY ACTION 自己宣言事業者の申込方法」にて確認できます。
IT導入支援事業者にまずは相談
株式会社エスマットはIT導入支援事業者
当社は「IT導入補助金2025」のIT導入支援事業者に採択されています。
さらに当社が提供するクラウド型の在庫管理システム「スマートマットクラウド」は2021年度からIT導入補助金の対象ITツールとして認定されています。
これまでIT導入補助金を活用し、製造業、クリニック、サービス業等、数多くの事業者様にスマートマットクラウドを導入いただきました。
今年も昨年までの実績を活かし、スマートマットクラウド導入にあたって、補助金申請に必要な情報提供等サポートをいたします。

IT導入補助金対象のスマートマットクラウド
スマートマットクラウドはIT補助金対象の在庫管理・自動発注システム
スマートマットクラウドはIT補助金2025対象ツールで、自動発注機能を兼ね備えた在庫管理システムです。IoT重量計であるスマートマットで、あらゆるモノの重量変動を検知。マットを使って管理したいモノをリアルタイムかつ遠隔から可視化できる「スマートマットクラウド(SMC)」は、自動発注も可能。在庫管理の超効率化に寄与します。
使い方はスマートマットの上に管理したいモノを載せ、商品マスタに情報を紐づけるだけ。あとはマットがモノの数量を自動計測し、クラウド型SaaSシステム内で在庫情報を管理し、必要な情報を通知します。
IoT重量計という「シンプルなプロダクト」とAIも搭載した「賢いクラウド型SaaS」の組み合わせで、アナログな手法に偏りがちな入出荷・入出庫・棚卸・発注といった在庫管理工数を一気にスマート化。現状の在庫管理にさまざまな課題を抱えている企業様はIT補助金を利用して導入を考えてはいかがでしょうか?
●さまざまな自動発注に対応
発注先に合わせた文面でメール・FAXの送信が可能です。予め決めた閾値を下回ることで自動発注が行われます。また定期発注や定量発注方式にも対応。さらに自動発注から手動発注に切り替え可能で、その場合はマット上のモノの重さが閾値を下回れば発注アラートを送信してくれます。
重複発注防ぐ発注残処理機能や重複発注防止フラグのメール送信機能を搭載。さらに誤発注を防ぐために確認すべき発注履歴の検索性能の高さや、欠品を防ぐための自動報告アラートなどもポイントです。
●在庫圧縮を促進
在庫の消費や発注による在庫量推移がひと目でわかるグラフで適切な在庫量を判断。不動在庫や過剰在庫が可視化できるため、在庫圧縮を促進します。
また、在庫水準を三色(不足・適切・過剰)で推移グラフに合わせて表示され、適切な発注点や閾値の再設定にも活躍。AIによる学習ロジックで2ヶ月分のデータが溜まれば、最適閾値や不動在庫、異常消費をリコメンドしてくれます。
●置く場所を選びません
スマートマットはサイズ展開が豊富です。ケーブルレスかつ耐冷仕様であるため、冷蔵庫・冷凍庫利用もOK。マット表面は強化ガラス仕様で耐衝撃性も備えています。
最小サイズはA6サイズで小さな棚や引き出しの中にも収まります。スマートマットを複数組み合わせたマルチマット利用で500kgから1トンの重量物にも活用可能です。
●Webhook・API搭載、CSVダウンロード・編集可能で他システムの連携実績も多数
WebhookやAPIにより既に使っている自社システムや他社システムと連携が可能です。またCSV形式でデータをダウンロードできるため、表計算(エクセルやスプレッドシート)に手慣れているなら、そちらを使った在庫管理にも適しています。
この記事を書いた人

スマートマットクラウド メディア編集部
スマートマットクラウド メディア編集部です。業務効率化や業務の課題解決などをわかりやすく解説します!
【スマートマットクラウドとは?】
スマートマットの上にモノを置き続け、重さで数を数えるIoTサービスです。
ネジなどの部品、副資材・仕掛品・粉モノや液体の原材料まで、日々の在庫確認や棚卸・発注まで自動化します。