在庫管理術
ネクストエンジン(NEXT ENGINE)【特徴・機能・使い方、料金・メリット・デメリット】
複数のECサイトの受注確認、在庫調整、発送連絡など、終わらない手作業に追われ、もっと売上を伸ばすための企画を考える時間が欲しい、と感じていませんか。
ネクストエンジンはECサイト運営のバックヤード業務の課題を解決する有力なツールです。導入の成果を最大化するにはつまずかないためのコツを知っておくことが重要です。
この記事ではシステム導入を成功に導くスモールスタートの具体的な3ステップを紹介します。
ネクストエンジン(NEXT ENGINE)とは
ネクストエンジン(NEXT ENGINE)とは、ネットショップの運営も行なっているHamee株式会社が提供する、複数のECを一元管理できるシステムです。EC運営にかかる作業コストを削減・効率化するさまざまな機能を搭載しています。

なぜ今、あなたのEC業務にネクストエンジンが必要なのか?
手作業での受注・在庫管理は売り越しなどの経営リスクに直結します。アナログ作業をシステム化することで、そのリスクを回避し、売上向上のための時間を生み出すことができます。
ECサイトの運営には、表には見えない多くの地道なバックヤード業務が存在します。この地道な業務こそが、事業の土台を支えています。
EC担当者を疲弊させる3つのアナログ業務
複数店舗を運営するECサイトの場合、次のような手作業の負担が発生します
受注処理
楽天、Amazon、自社サイトなど複数の管理画面にログインし、注文メールを確認。情報をExcelに転記し、配送伝票を手作業で作成する。
在庫調整
A店で商品が売れたら、B店やC店の在庫数を手動で更新。セール時期は作業が追い付かず、在庫調整が常に遅れがちになる。
問い合わせ対応
「在庫があったから注文したのに、なぜキャンセルになったのか」という問い合わせに対応し続けることになり精神的にも大きな負担がかかる。
これらの作業は、担当者の時間と体力を消耗させるだけでなく、企業の信頼を揺るがすリスクを含んでいます。
作業を増やし信用を損ねる売り越し
在庫のズレが引き起こす売り越しは、ECサイトにとってお客様からの信頼を著しく損なう重大なリスクとなります。

- 在庫引き当てが遅れる
- モール間で在庫連携が遅れている
- 実在庫とデータが一致していない
このような理由で在庫のズレが発生します。
手作業による在庫調整では、「在庫がある」と表示されていても実際には在庫がない、という状況が起きやすくなります。後から「在庫がありませんでした」と連絡することになれば、そのお客様が再びあなたのショップで購入してくれる可能性は低くなるでしょう。
結論として売上を伸ばすための時間を生み出すには、バックヤード業務のシステム化が不可欠です。ルーティンワークをシステムに任せ、担当者は販売イベントの企画や顧客との関係構築など、より付加価値の高い業務に集中できる時間を確保することが望ましく、ネクストエンジンは、その時間を捻出するための有力な手段のひとつと言えるでしょう
ネクストエンジンの主要機能で解決できること
受注管理・在庫連携・商品ページ登録というコア機能をシステム化すると、日々の業務が大きく改善されます。ここでは、ネクストエンジンを導入するとバックヤード業務がどのように変わるのか、ビフォーアフター形式で具体的に紹介します。
【受注管理】複数モールの注文確認と伝票作成から解放
Before:
各モールの管理画面を巡回し、注文情報をExcelにコピーして整理。配送伝票も一件ずつ手作業で作成していた。
After:
すべての注文情報がネクストエンジンに自動集約される。未入金や発送待ちなどの状況もワンクリックで確認でき、配送伝票は一括発行が可能。毎日のルーティン作業が大幅に軽減される。
【在庫連携】全店舗の在庫数を自動調整し、売り越しを防止
Before:
ある店舗で売れるたびに、他店舗の在庫数を手動で修正。夜間や休日の注文が多いと、翌朝の在庫調整に不安を抱えていた。
After:
ひとつの店舗で販売が発生すると、ネクストエンジンが他の全店舗の在庫を自動で更新。手動で在庫数を調整する必要がなくなり、売り越しのリスクを大幅に低減できる。
【商品ページ一括登録】半日かかっていた登録作業を短時間で完了
Before:
楽天、Amazon、自社サイトなど、それぞれの仕様に合わせて商品ページを複数回作成。画像や説明文の登録だけで半日以上の作業になっていた。
After:
ネクストエンジンに一度商品情報を登録するだけで、各モールの仕様に合わせたページを自動作成し、一括で反映できる。

その他の便利機能
主要機能を中心に紹介しましたが、ネクストエンジンにはEC運営をさらに効率化する多様な機能が用意されています。主なものをまとめて紹介します。
| 機能カテゴリ | 概要 |
|---|---|
| 発注・仕入管理 | 発注数の自動計算、発注書作成、仕入処理、発注残管理を一元化できる。 |
| 倉庫・WMS連携 | 入庫情報を自動で反映し、出荷指示〜発送までの作業を自動化できる。 |
| 分析機能 | 売上・粗利・ポイント・手数料・キャンセル率などを多角的に分析可能。 |
| 決済サービス連携 | 多様な決済サービスと連携し、入金確認の手間や漏れを防止できる。 |
| 顧客管理 | 購入履歴の確認、リピート情報、ブラックリスト管理などをまとめて管理。 |
| 複数ユーザー・権限管理 | 複数アカウントの追加や、担当者ごとの権限設定・操作履歴の確認が可能。 |
| アプリによる拡張 | 必要な機能をアプリで追加してカスタマイズできる柔軟性がある。 |
【料金シミュレーション】あなたの会社の場合、費用はいくら?
まずは公式の料金プランを確認
ネクストエンジンの料金は、「基本料金」+「受注件数に応じた従量課金」というシンプルな体系で構成されています。
■ 基本料金(月額)
3,000円(税抜)
※月間受注件数が200件までの場合
※商品登録機能のみを利用する場合も、この基本料金で利用可能
■ 従量課金(201件目から発生)
月間受注件数に応じて、次の単価で加算されます。
201~400件:35円/件
401~1,000件:30円/件
1,001~3,000件:25円/件
3,001~5,000件:20円/件
5,001~7,000件:15円/件
7,001~10,000件:10円/件
10,001件~:5円/件
受注件数が増えるほど単価が下がる仕組みです。
■ その他にかかる費用
・アプリ利用料:有料アプリを追加する場合は別途料金が発生
・年間保守費用:契約から1年経過後、毎年15,000円(税抜)を請求
上記以外の追加費用はありません。
正確な利用料金は、ネクストエンジン公式サイト上の「料金シミュレーター」で即時に確認できます。受注件数を入力するだけで、自社の料金イメージを簡単に算出できます。

導入前に知りたいネクストエンジンのメリット・デメリット
どんなに優れたツールにも、良い面と注意すべき面があります。ここでは、導入後にと後悔しないために、システムのメリットとデメリット、その対策を紹介します。
ネクストエンジンの5つのメリット
圧倒的な業務効率化:
これまで手作業で行っていた受注処理や在庫調整の多くを自動化できる。
人的ミスの削減:
システムが在庫連携や受注処理を自動で行うため、売り越しや発送ミスが大幅に減る。
顧客満足度の向上:
在庫情報が正確で、発送もスムーズになるため、お客様の信頼が高まる。
売上拡大への集中:
削減された作業時間を、新商品の企画や販促施策などの売上向上に直結する業務に使える。
豊富な連携サービス:
複数のECモール、カート、決済サービスと連携しており、事業拡大しても柔軟に対応できる。
3つの注意点と具体的な解決策
どんなに優れたツールにも、必ず良い面と注意すべき面があります。事前にポイントを押さえておけば対策できる内容です。
導入時の負荷
解決策:導入支援サービスや専門家を活用する。最初から全てを完璧に設定しようとせず、優先度の高い機能から順に整えていく。
月額費用の負担
解決策:費用そのものではなく、削減できる人件費や売り越しによる機会損失の削減など、投資対効果で判断する。
機能が多すぎて使いこなせない
解決策:スモールスタートを徹底し、自社の最重要課題に関わる機能に絞って使い始める。
システム導入でつまずく人の共通点は、最初から全ての機能を100%使いこなそうとすることです。まずは「在庫連携だけ」というように目的を絞り、スモールステップで運用を軌道に乗せていきましょう。
主要ECモール・カートとの連携でできること
ネクストエンジンの強みの一つは、多くの外部サービスと柔軟に連携できる点です。特に利用者の多い3つのプラットフォームとの連携について見ていきます。楽天、Amazon、Shopifyといった主要チャネルと連携することで、受注から発送までの業務をシームレスに自動化できます。ここでは、その具体例を紹介します。
【楽天】RMSとの連携で受注から発送までを自動化
楽天市場の管理システム「RMS」とAPI連携することで、受注情報を自動で取り込み、ネクストエンジン側で処理した「発送完了」ステータスをRMSへ自動反映できます。管理画面を行き来する負担が大幅に軽減されます。
【Shopify】アプリ連携による受注・在庫の同期
Shopifyを利用している場合、専用の連携アプリを導入することで、受注や在庫の情報を自動で同期できます。Shopifyペイメントをはじめとした多様な決済方法にも対応しており、国内外への販売をスムーズに行えます。
【その他の主要モール・カート】
上記以外にも、Amazon、Yahoo!ショッピング、BASE、MakeShopなど、国内の主要ECモール・カートのほとんどに対応しています。自社が利用しているサービスが対応しているかどうかは、公式サイトで一度確認すると安心です。
ネクストエンジン導入で失敗しないための3ステップ
システム導入成功の秘訣はスモールスタートです。導入開始から安定稼働まで、現場が混乱しないための具体的な3つのステップを、これまでの支援経験からお伝えします。
ツールの機能を知るだけでは、導入は成功しません。重要なのは、現場が混乱せずに新しい業務フローへ移行できるように、正しい進め方を押さえておくことです。
Step1:連携する店舗と機能を絞る
まずは課題の大きい2店舗に絞り、使用する機能も受注管理と在庫連携に限定します。目的を絞ることで設定がシンプルになり、効果も早く実感できます。
Step2:最初の1ヶ月は、既存業務と並行稼働させる
導入初月は、従来の手作業とネクストエンジンを並行して運用し、結果が一致するかどうかを確認する期間とします。これにより、設定ミスや想定外のトラブルを未然に防ぐことができます。
Step3:現場が慣れたら機能と連携店舗を拡大する
並行稼働を経て、現場の担当者が「ネクストエンジンを使ったほうが明らかに楽」と感じたら、導入は成功に向けて大きく前進しています。その成功体験を基に、商品ページ一括登録など他の機能を追加し、連携店舗を順次増やしていくとスムーズです。
新しいツールの導入は、一時的に現場の負担を増やします。小さな成功体験を積み重ねることが、長期的な定着につながります。
手作業地獄から抜け出し、売上を伸ばすための第一歩を
ネクストエンジンは業務効率化を実現するための有力なツールです。導入を成功させるためには計画的な進め方が欠かせません。まずは無料トライアルを利用し、自社の業務にどれだけ効果があるのかを実際に体感してみることをおすすめします。
この記事では、ネクストエンジンの主な機能、具体的な料金、そして導入で失敗しないためのステップまでを解説しました。
もし今も手作業でバックヤード業務に追われているのなら、まずは無料体験をおすすめします。手作業から解放され、売上を伸ばすための創造的な仕事に集中する。そのための第一歩を踏み出してみましょう。
👉問い合わせ先:ネクストエンジン公式サイト https://next-engine.net/
本記事の機能紹介および料金情報は、2025年11月20日時点でのネクストエンジン公式サイトの内容を基にしています。料金体系や対応機能はアップデートされる可能性がありますので、ご利用前に必ず公式サイトにて最新情報をご確認ください。
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