在庫管理術

歯科医院経営と在庫管理

 

歯科医院経営と在庫管理

 

歯科医院の導入事例はこちら

歯科医院の経営課題と「在庫管理」の関係

歯科医院の3つの経営課題

歯科医院が抱えている経営課題解決のカギは在庫管理にあります。
歯科医院の課題は、大きく、「売り上げの最大化」、「医院運営」、「働き方改革」に分けられます。

①売り上げの最大化

  • 来院患者を増やす
  • 自費診療を強化する
  • 物販の売り上げを増やす

②医院運営

  • 医療安全を確保する
  • 臨床技術を向上させる
  • 採用をおこなう(医師・歯科衛生士・助手・受付)
  • 人材育成をおこなう(新人研修・社内教育)

③働き方改革

  • スタッフの業務量を軽減する
  • スタッフの労働時間を短縮する

この記事では、歯科医院の大きな経営課題としてあげられている在庫管理の目的や業務内容、効率化ツールなどについてわかりやすく解説します。

最後に歯科医院の在庫管理を自動化する話題のIoTツールとその導入事例もご紹介!

在庫管理・発注を自動化する

見えにくいのに影響が大きい「在庫管理」という課題

 

この「売り上げの最大化」、「医院運営」、「働き方改革」の3つ全てに影響を持つ見えにくい課題が、在庫管理です。

在庫管理は見えにくい課題

正確かつ、歯科医院の利益を最大化できるレベルの在庫管理は、スタッフの大きな負担となっています。

在庫管理は、治療に必要な医療材料や消耗品を数えて発注するルーティーン業務です。

しかし歯科医衛生士や歯科助手にとって、本来の業務と並行して正確な在庫管理を行うことは簡単ではありません。

 

導入前は、なくなってはいけない材料を診療が終わった後に確認していました。本当は診療中にできたら良かったのですが、時間が取れなくて。3人で手分けして在庫を数えて、ノートに書くという作業をしていました。

 

阿南歯科医院 歯科衛生士 村中様インタビューより

 

 


「在庫管理に時間も労力も投入しているけれど、欠品や過剰在庫がなくならない」
「採用が難しい歯科衛生士を定型業務から解放したい」

このような歯科医院・クリニック特有の在庫管理に関する悩みを解決するために、在庫管理の目的や方法、在庫管理を効率化するツールを紹介します。

 

 

歯科医院における在庫管理の目的

歯科の在庫管理の内容

歯科医院における在庫管理とは、診療をスムーズに行い患者が満足するサービスを提供できるように、歯科材料・消耗品・院内販売品・備品の在庫数や状態を適正な水準に保つ活動のことをいいます。

在庫管理が進み、院内の在庫の無駄を無くすことで、歯科医院の利益を最大化することができます。

 

栄駅前矯正歯科クリニック事例

在庫管理について課題意識を強く持っていたので、何かいい方法はないかと長い間情報を集めていました売上げの良いクリニックの先生は、みんな当然在庫管理に意識を向けていますので、ドクター同士顔を合わせると良く話題に上がりますね。

 

医療法人瑞翔会 栄駅前矯正歯科クリニック 芝崎理事長 インタビューより

 

歯科医院の3つの在庫管理業務

歯科医院・クリニックの在庫管理には大きくわけて次の3つの基本となる仕事があります。

歯科在庫管理の3つの業務

 

  • 保管:納品されたものを定位置に移動、残数チェック、状態チェック、温度管理
  • 発注:材料屋の担当者や、歯科通販サイトを通じて必要数を発注
  • 棚卸:少なくとも年1回(決算月)に、院内にある在庫数を数える作業



歯科医院での在庫管理の方法を、保管発注棚卸と段階別にみていきましょう。

①保管

 

歯科医院では、スムーズに治療をすすめるため、全ての在庫を整理して収納しておくことが重要です。

在庫ひとつひとつに置き場を決めておき、常に「何がどれだけあるか」が誰でもひと目でわかるようにします。

 

 

鹿児島セントラル歯科事例

 

鹿児島セントラル歯科様の整理された院内の様子

 

歯科医療の現場で在庫管理をすすめる下準備として、次の3つのポイントから、着手していきます。
歯科在庫管理の準備
  • 5S:院内に「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」の考え方を定着させる
  • 定数管理:使用する物品ごとに保管する数を決める
  • 定置管理:アイテムごとに置き場所を固定する

在庫管理をすすめる上で、「5S」と呼ばれる「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「」の考え方が基本となります。

歯科医院の5Sの詳しい説明はこちら

 

②発注

 

歯科医院では、医療材料や備品を業者(サプライヤー)やメーカーに発注します。
在庫残数を確認して、入荷にかかる時間を考慮にいれ、欠品を起こさないタイミングで発注をかけます。

歯科医院発注業務の方法

「発注日直前に残りが何箱以下になっていたら発注」というように、物品ごとに発注点をあらかじめ決めておきます。

 

GOGO歯科クリニック事例

医療法人一成舎 GOGO歯科クリニック 高原様インタビューより

スマートマット クラウドの管理画面「管理表示モード」は定数と現在庫数が表示されます。


発注の方法は、電話やFAX、ウェブ経由など業者によって異なります。電話等発注書がいらない注文方式でも発注の記録を残すことで発注済みか確認でき、発注漏れや二重発注を防止につながります。

 

③棚卸

 

歯科医院は、年度末には確定申告をおこないます。利益を確定するため、院内に実際にある在庫を数える実地棚卸を必ず実施します。
実地棚卸では、在庫の数を数えるだけでなく、在庫の状態も確認します。
歯科の棚卸の特性として、開封済みの歯科材料は、棚卸資産から除外する必要があります。

実地棚卸のタイミングで使用期限を過ぎた歯科材料をはじめとする不良在庫は、通常の在庫とよりわけ、処分を検討します。
実地棚卸をこまめにすることで在庫管理の精度はあがりますが、診察と並行しての棚卸はスタッフに大きな負担がかかります。

 

とくに大変なのは年に1度の棚卸です。
これまでは在庫係が1点ずつ探して数えて、紙に手書きで書き出して管理していました。 棚卸の日は朝からフロア毎に1人ずつスタッフがかかりきりになります。

 

ひょうたんやまヒロ歯科松倉院長 インタビューより

 

棚卸は毎年3月に実施して、こちらも手分けして3名がそれぞれ1時間程度かけてやっていました。紙ベースのアナログ作業だったので、棚卸の最中に材料が1個使われて、数量が変わってしまうこともありました。

 

医療法人一成舎 GOGO歯科クリニック高原様インタビューより

 

実地棚卸の詳しい説明はこちら

 

歯科医院の在庫管理を効率化するツール

歯科医院で使用する歯科材料の点数は膨大なため、日常的な残数チェックや発注には労力が必要になります。


歯科医院の在庫管理の効率を上げるためによく使われているツールを紹介します。

歯科在庫管理に使われているツール

  • 発注ノート:残り少なくなった物品を書き出しておく発注専用のノート
  • 物品管理表:納品や持ち出しをするたびに、移動数と残数を記録する手書きやExcel形式の表
  • 物品管理システム:バーコードやRFID、IoT機器を使って、在庫を読み取り記録するシステム

 

歯科在庫の特徴

歯科医で抱える在庫の種類は以下のように分類されます。全体的に扱う品目が多いのが特徴です。

歯科の管理品目

  • 歯科材料:種類が多く、似た製品や改良品が多いため誤って発注しやすい
  • 器具・備品:保管庫、診察室と置き場所が複数になることが多く管理しにくい
  • 消耗品:グローブやエプロンは「個」、「ケース」など単位を間違うと過剰在庫や欠品に直結する
  • 医薬品:使用期限や返品期限のある在庫、ロット管理の必要な在庫を含む
  • 受付事務用品:在庫を使いきらないうちにフォーマットの変更がありロスが出やすい
  • オーラルケア商品:受付に置く院内物販品と検診に使用するものがある

歯科医院における在庫管理の課題

歯科医院が抱えている在庫管理についての課題は次のようなものがあります。

歯科医在庫管理の課題

  • 院内に整理整頓や定置管理が定着しない(院内整理の難航
  • スタッフ採用が進まず、在庫管理に時間を割くことができない(人手不足
  • 発注ノートで材料の注文を出しているが、欠品が発生する(発注ミス
  • バーコード形式の物品管理システムを導入したが、コード貼り付けの手間がかかっている(現場に合わないシステム
  • 在庫管理担当のスタッフにしか、保管場所や発注タイミング、注文状況がわからない(在庫管理の属人化
  • 担当スタッフに業務が集中している(在庫管理の作業負担

 

スマートマットクラウドで発注・在庫管理を自動化

 

スマートマットクラウドのイメージ

現場のあらゆるモノをIoTで見える化し、発注を自動化するDXソリューション「スマートマットクラウド」を使えば、貴院でも簡単に自動化が可能です。スマートマットの上に管理したいモノを載せるだけで設置が完了

あとはマットが自動でモノの在庫を検知、クラウド上でデータを管理し、適切なタイミングで自動発注してくれます。

 

さまざまな自動発注に対応

 

「スマートマットクラウド」は、メール・FAXに加え、医薬品やディスポーザブル製品の受発注などに広く使われている標準商品コード「メディコード」を使ったAPI連携により、貴院で現在お取引のあるCiモール、FEEDデンタル、P.D.R.オンラインなどの主要ディーラーに対し自動で発注を行うことができます。



 

スマートマットのサイズはA6サイズ〜A3サイズまで

  • 倉庫室のラック上
  • 診療エリア備え付けの棚の中
  • 引き出しの中

貴院のスペースや使用状況、導線に合わせた設置が可能です。

詳しく見る

 

歯科医院経営をサポートするスマートマットクラウド導入事例

スマートマットクラウドは、現在多くの歯科医院に導入いただいています。導入をきっかけに歯科医院経営の強化に貢献できた事例をご紹介します。

【動画】阿南歯科院長からみる在庫管理の課題とスマートマットクラウドのすごさ

 

 

 

クリニックで使用しているお客様の声をもとに、スマートマットクラウド導入による効果をまとめました。

院長

  • 消費期限ロスや過剰な在庫が減り、棚卸業務が飛躍的に楽になった
  • 採用が難しい歯科衛生士を在庫管理から解放し、離職率を下げることができた
  • 在庫管理の業務負担が軽くなり、現場の従業員満足度が向上した

歯科医

  • 自動発注で材料の欠品がなくなり、治療が予定通り進められる
  • 訪問診療や学会などの外出先から院内の在庫を確認でき、時間を有効に使える
  • スタッフへの欠品予防の注意がなくなり院内コミュニケーションが良くなった

スタッフ(歯科衛生士・歯科助手)

  • 在庫確認に取られる時間が大幅に減り、患者対応に時間を割けるようになった
  • 自動発注で欠品の不安から解放されストレスが減った
  • 通常業務が終わってから在庫数量をカウントしていたので、残業が減った

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