在庫管理術

ナレッジマネジメント【意味・目的・プロセス・メリット・方法とツール・課題を解消するIoT・成功活用事例】

ナレッジマネジメントとは
目次

ナレッジマネジメントとは【意味・目的・いつから?】

ナレッジマネジメント(英語:knowledge management)とは、簡単に言うと、ナレッジを企業内で共有・再利用し、新たな技術革新を促進し、生産性を上げるための経営手法です。

ナレッジマネジメントとは

そして、ナレッジとは、個人が持っているデータや知識、技能、ノウハウなどを意味し、言語化されていない(できない)知識である以下のような暗黙知が含まれます。

  • 経験や勘、直感などに基づく知識

  • 簡単に言語化できない知識

  • 言語化しても、その意味が簡単には伝わらない知識

そもそもナレッジマネジメントは、1990年代に一橋大学の野中郁次郎教授(当時、現・一橋大学名誉教授)らが提唱した「知識創造理論」に端を発する「経営理論」です。

野中教授は、組織が持つ知識には、

暗黙知と形式知

  • 暗黙知(個人が持つ知識やノウハウ、長年の勘などのこと)

  • 形式知(言葉や図表などの形でデータ化された知識のこと)

上記の2種類があるとし、この暗黙知を形式知に転換して共有し、組織全体を知的に進化させることをナレッジマネジメントの基本的な考え方としています。

ナレッジマネジメントは、現在、多くの企業で導入、実践されています。

この記事では、ナレッジマネジメントの意味や必要性とメリット、方法やプロセス、ツール、活用事例、課題などをわかりやすく解説。

また、ナレッジマネジメントを効果的に実践するために今、注目されているIoTについてもあわせてご紹介します。

在庫管理・発注を自動化する

ナレッジマネジメントのプロセス【SECI(セキ)モデル】

ナレッジマネジメントの基本的な考え方・手法は、暗黙知を形式知(言語化されマニュアルや社内FAQなどで他者に共有できる状態になった知識)へと転換し、組織的に共有することで、高度な知識を生み出し、組織全体を知的に進化させ、生産性を高めるということです。

暗黙知を形式知へ変換させるには以下の4つの基本的な考え方に基づいたプロセスがあります。

セキモデルとは

  • 共同化(Socialization)

    共通体験をもとに暗黙知を共感しあう。同じ作業を一緒にやりながらその技やルールを身に付けさせる…など。
    • 表出化(Externalization)

      個人の暗黙知を言葉や図表などを使って共有する。マニュアル化する、例を示す、動画にするなど。
      • 連結化(Combination)

        形式知同士を組み合わせることで、新たな知識体系を作り出す。

        他の部署で行っている方法を取り入れて業務効率の向上をはかる、いくつかのグループのマニュアル内容を比較するなど。
        • 内面化(Internalization)

          連結化によって新たに得られた形式知を体得する。

          新しく作ったマニュアルの内容を実践しているうち、自分のなかで、新たなコツやノウハウが生まれたりするなど。
      • 上記4つのプロセスを「SECI(セキ)モデル」と呼び、これがすでにご紹介した野中郁次郎氏が提唱した「ナレッジ・マネジメント」の基礎理論になります。

ナレッジマネジメントはなぜ必要【メリット】

ナレッジマネジメントを導入、実践することで得られるメリットを具体的に見ていきましょう。

  • 業務効率化・生産性向上

    言語化されマニュアルや社内FAQで共有されたナレッジを業務に生かすことで、業務の効率化・生産性がアップ。

  • 人材育成の効率化

    ベテラン社員のスキルやノウハウが共有されることで、人材育成の効率化(新人研修の時短など)が図られ、個人のスキルアップも可能に。

  • 顧客マネジメント(対応)の向上

    カスタマーサポート部門から顧客の意見や満足度などの情報を収集することで、営業や開発部門にも素早く共有・反映させることが可能になるため、顧客対応のスピードや質が向上し、顧客対応力が強化。

  • 業務の属人化を防止

    業務が属人化(仕事の担当者ひとりだけが業務の手順を把握しており、ほかの社員にノウハウの手順が十分に共有されていない状態)し、その人がいないと仕事が回らない、スムーズに仕事の引き継ぎが行えないといった課題の防止に。

  • 組織内連携の強化

    部署内・部署横断の連絡頻度が高まり、組織内の連携が強化。

このようにナレッジマネジメントを導入、実践することで、さまざまなメリットが生まれるため、激しい競争下に置かれている企業の経営にとって、ナレッジマネジメントは見過ごせない経営手法と言われています。

ナレッジマネジメントの方法やツール

ナレッジマネジメントには主に以下のような方法が用いられています。

  • 朝礼や会議などで情報を共有、社員宛のメールや企業内SNSで知識を共有するといった最も簡易的な方法

  • エクセルにナレッジを蓄積・共有する方法

  • システムによって知的情報をデータベース化し、必要に応じて保存、編集、閲覧を可能にする方法

主に上記のような方法がありますが、簡易的な方法やエクセルによる方法では、情報の鮮度や容量に限界があったり、そもそもメールやSNSを見忘れるといった人的なミスや漏れがあります。

そのため、近年はシステムを使ったナレッジマネジメントが主流となっていると言われています。


ナレッジマネジメントの機能に特化した専用システムもあり、インターネット上には専用の比較サイトなども多く見受けられます。

ナレッジマネジメントの課題【失敗する?】

ナレッジマネジメントは、よく「難しい」「失敗する」といった懸念の声を聞くこともあります。

実際に、ナレッジマネジメントを導入する上で、以下のような課題が多く挙げられています。

  • 古い社員(ベテランの有知識社員)がなかなか知識やノウハウを出したがらない(知識は見て盗めと言う旧態依然の考えにとらわれている)

  • システム導入のコストや時間の負担

  • システムを導入しただけで、その後の運用がうまくいかない(操作がうまくできない)

次の章では、ナレッジマネジメント導入の課題をサポートするIoTについてご紹介していきます。

在庫管理や発注をナレッジマネジメントするIoT

ナレッジマネジメントのIoT

新型コロナウイルス、人手不足、原材料や物流のコスト高…などさまざまな経営問題に直面している企業にとって、特に効率化が求められているのが在庫管理と発注業務です。

ナレッジを共有していないことで、発注ミスが起きたり、在庫不足や過剰在庫に陥ることは、生産性の低下はもちろん、経営の赤字を招く危険性が高まってしまいます。

そこで注目され、近年続々と各企業で導入されているのが在庫管理・発注のナレッジマネジメントであり、その最も有効な方法として以下の2つが大きなキーワードとされています。

DX(デジタルトランスフォーメーション)

企業の営みや産業全体をデジタルの力でよりよくしていく取り組み

IoT(Internet of Things)

IIoT=「モノのインターネット化」

IoT機器を導入することにより、「自動化」や「見える化」が可能になり、発注・棚卸、現場作業の改善、在庫管理、生産管理なども効率的に行えるようになります。

このように稼働状況や生産状況、在庫などのデータを分析することで、人力では発見しにくい問題や傾向なども把握できるようになり、生産性の向上やロスタイムの削減につながります。

デジタルテクノロジーを駆使して、企業経営や業務プロセスそのものを根本的に改善していくDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するためにIoTは欠かせない要素となります。

次の章では置くだけで在庫の見える化・発注・棚卸のデジタル化が可能!今、話題のIoT機器「スマートマットクラウド」をご紹介します。

ツールを利用したナレッジマネジメント

スマートマットクラウドで在庫管理・発注を自動化

ナレッジマネジメントのスマートマットクラウドのイメージ

スマートマットクラウドは、現場のあらゆるモノをIoTで見える化し、在庫管理・発注を自動化するDXソリューションです。

スマートマットの上に管理したいモノを載せるだけで設置が完了。

あとはマットが自動でモノの在庫を検知、クラウド上でデータを管理し、適切なタイミングで自動発注してくれます。

タグやバーコードの貼り付け・読み取りなどの作業負担もなく、管理画面から実在庫の自動記録や、確認ができます。

さまざまな自動発注に対応

お客様の発注先に合わせた文面でメール・FAXの送信が可能です

在庫圧縮を促進

推移を把握できるグラフで適切な在庫量を判断し、在庫圧縮を促進します

置く場所を選びません

スマートマットはA3サイズ〜A6サイズまでの4サイズ展開。ケーブルレスで、冷蔵庫・冷凍庫利用も可能。

 API・CSVでのシステム連携実績も多数

自社システムや他社システムと連携を行い、より在庫管理効率UPを実現します。

安心サポート

現場への導入に向けては、専門のカスタマー・サクセス担当が、お客様を厚くサポートします。

詳しく見る

スマートマットクラウドでナレッジマネジメントを活用した成功事例

スマートマットクラウドで、在庫管理・発注担当者のナレッジを共有、自動化することで、発注と在庫の適正化に成功した事例をご紹介します。

\3分でわかる!スマートマットクラウド/

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