半年で購入数量35%減&欠品ゼロを両立。AIエージェントが支える"ちょうどいい在庫"

中国塗料株式会社

・在庫管理が担当者の経験と勘に依存し、属人化していた
・欠品が発生すると実験が止まり、他部署から借用する事態に
・欠品への不安から各部署が余分なストックを抱え、過剰在庫が膨らむ悪循環
・在庫確認のために現場へ足を運ぶ必要があり、発注業務の負担が大きかった
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・年間購入数量を35%削減(一部)
・発注点アラートにより欠品ゼロを実現。研究遅延リスクを排除
・発注業務がデスクでほぼ完結し、現地確認が不要に
・約半年で在庫圧縮-28%、欠品防止のための在庫積み増し+17%、トータルで11%の在庫削減・在庫の適正化が前進
・担当者が在庫管理から解放され、より専門性の高い業務へシフト
1917年の創業以来、船舶用塗料を中心に業界で独自の路線を歩んできた中国塗料株式会社。たゆまぬ研鑽により開発された塗料に加え、長年に亘り築いてきたグローバルな供給ネットワークは、国内はもとより広く海外のユーザーからも高い評価を受け、その信頼と実績に支えられ前進を続けています。今回は、技術本部 技術企画部の部長 土井さま、同部技術企画第一グループリーダー 千葉さま、同部技術企画第一グループ 土屋さまにお話を伺いました。
貴社の事業内容について簡単に教えてください
私どもは船舶用塗料、工業用塗料、コンテナ用塗料を製造・販売する塗料メーカーです。東京と広島の2拠点を本社とし、広島には研究・製品開発を担う技術本部が置かれています。
広島の研究開発拠点では、船舶用塗料に加え、コンテナ・工業製品・海洋構造物向けの塗料を取り扱っており、世界各地で使用される塗料がこの地で開発されています。

スマートマットクラウド導入前の在庫管理の課題を教えてください
属人化した在庫管理と、欠品・過剰在庫の悪循環
管理している消耗品や保護具類が約100品目あります。その多くが、欠品すれば実験が遅れてしまうものでありながら、近くのホームセンターですぐに購入できるものでもなく、納期に数日かかる品目も少なくありません。特に試験板などは欠品すると実験そのものが止まってしまうため、漏れのない管理が絶対に必要です。
ところが実態は、発注担当者が定年退職や異動で代わるたびに、在庫管理のノウハウが引き継がれないまま、次の担当者が他業務の傍ら対応する状態が続いていました。在庫がゼロになってから気づいて発注するケースもあり、欠品が発生すると他部署から借りてもらっていました。
そうなると各部署が「念のため」と余分なストックを抱えるようになり、過剰在庫が膨らむという悪循環に…。発注量やタイミングの判断も担当者の経験と勘に頼り切りで、業務が属人化している状態でした。そのため、誰が担当しても同じように回せる仕組みの構築が必要でした。
スマートマットクラウドを知ったきっかけは何だったのでしょうか?
Excelと手作業での管理限界がDX模索のきっかけに
コロナ禍による在宅勤務などを背景に、在庫管理業務の改善を模索していました。まずは週1回の在庫カウントなど、人力での改善にも取り組みましたが、数え間違いが起きたり、カウント後にExcelへ転記する手間が残ったりと、なかなか根本的な解決になりませんでした。もっと抜本的な改善が必要だと感じ、土屋が様々な方法を調べ始めたのがきっかけです。
ネット検索で「在庫管理 DX」などと調べる中でスマートマットクラウドを見つけました。
導入するにあたって他に検討した方法・ソリューションはありますか?
バーコード・RFIDを検討するも、運用負荷がネックに
バーコード管理やRFIDタグも候補として検討しました。しかし、バーコードやRFIDタグは、納品のたびにラベルを貼り付けなければならず、在庫確認のために結局現地へ行ってスキャンする必要もあります。
また、複数の部署の利用者全員が同じルールで運用してくれるとは限らないため、運用ルールの徹底や現地作業の必要性がハードルになりました。スマートマットクラウドはそれらの課題を一気に解決できると判断しました。
スマートマットクラウドを選んだ決め手は何でしたか?
「置くだけ・取るだけ」の圧倒的シンプルさが決め手
スマートマットクラウドは『置くだけ・取るだけ』というシンプルさが際立っていました。誰でも同じように使えるという直感的なわかりやすさが決め手でしたね。定位置にマットを置いて、そこから取るだけ。この運用負荷の低さが継続的な活用を可能にすると確信しました。
利用者が複数部署にもまたがる中で、全員が同じように使い続けられる仕組みであることが重要でした。

『置くだけ・取るだけ』というシンプルさから、誰でも同じように使い続けられるスマートマットクラウド
導入により、どのような成果を期待していましたか?
在庫置き場に出向かずとも、デスクで実在庫数をリアルタイムに把握し、発注タイミングを判断、発注まで完結できる環境を目指していました。これが実現すれば、現地確認の手間を省くだけでなく、欠品リスクも大幅に下げられると期待していました。
現在スマートマットクラウドでどういった物品を管理していますか?
試験板・刷毛・保護具など研究用消耗品、約100品目を管理
研究開発に使用する消耗品・保護具類が中心です。試験板、刷毛、各種保護具など約40品目を管理しています。
マットで実際の使用状況や回転率を計測・確認しながら、管理品目を選別・最適化しました。思っていたほど減らない品目や、逆にマット管理が必要と分かった品目など、選定での気付きも多く、在庫管理を振り返る良い機会にもなりました。
導入してどのような効果や改善が見られましたか?
欠品ゼロ達成・デスクからリアルタイム在庫確認で業務が一変
期待していた成果はそのまま実現できています。
在庫置き場に出向くことなく、デスクだけで在庫確認から発注まですべて完結できるようになりました。以前はExcelでの管理にヒューマンエラーやカウントミス、転記のタイムラグが伴っていましたが、マットで安心して在庫数を確認・管理できるようになりました。
欠品についても、発注点に達するとアラートメールが届くため、そのタイミングで発注すれば欠品は起きません。以前は『これが足りない』と研究員から声がかかることがありましたが、今はそういった声自体がなくなりました。
導入前はExcelの数字を見てもトレンドが把握できず、経験と勘で発注していました。今は見たい時にリアルタイムでトレンドが確認でき、根拠を持って判断できるようになっています。在庫の状況がいつでも見える安心感は、日々の業務の中でじわじわと効いてきますね。
担当者が在庫管理にかかる時間はかなり減りました。その分、別の業務をお願いできるようになっていて、本来持っている力を別の形で活かせるようになったと感じています。在庫管理のような定型的な作業から離れ、より専門性の高い業務に時間を使えるようになったことは大きな効果です。

在庫置き場に出向くことなく、デスクだけで在庫確認から発注まですべて完結できる環境を実現
具体的な数値や事例を教えてください
年間購入数量約35%削減、在庫圧縮454,496円の定量成果
安心のために多めに持っていた在庫が、実際には過剰だったことが数値で見えるようになりました。その結果、在庫圧縮にも取り組めるようになりました。
導入後の運用の中で、一部アイテムでは年間購入数量が約35%も削減できています。昨今の物価高の影響で単価が毎年上がっているものもありますが、購入数量が減ったことで年間購入額も下がってきています。置き場もすっきりしてきましたし、こちらの工数も減っています。
一方で、以前は何度も欠品していた試験板のように、最小在庫量が少なすぎた品目もありました。そうしたものは見直して在庫を積み増しています。つまり、ただ減らすのではなく、必要なものは増やしながら、全体として在庫を適正化できてきたという感覚です。
導入から約半年で在庫圧縮-28%、欠品防止のための在庫積み増し+17%、トータルで11%の在庫削減・在庫の適正化ができており、在庫全体の見直し・最適化が進んでいます。

スマートマットクラウド導入後、半年で購入数量を約35%削減&欠品ゼロを両立
在庫最適化AIエージェント機能の活用状況を教えてください
AIを「頼れるパートナー」に、四六時中の監視から解放
AI機能は活用できています。例えば、「在庫を減らしたらどうですか」という提案に対して、「今は情勢的に少し多めに在庫を保持したい」と返すようなやり取りをしています。その中で、閾値を下げたものもあれば、逆に上げたものもあります。
四六時中在庫のことを考えなくていい、というのが一番の安心感です。パートナーのように側にいて、気づいたことを提案してくれる。以前は担当者の感覚で判断していたことを、AIが客観的なデータをもとにサポートしてくれる感覚です。
スマートマットクラウドを今後どのように活用していく予定ですか
季節変動の吸収と、経験依存しない発注体制の構築
正式導入からまだそこまで長い期間が経っていないので、まずは年間を通じて安定運用できるかを見ていきたいと考えています。私どもの業務は季節変動もあり、シーズンによって在庫使用量が変わるため、その波を吸収できるかを確認していきたいです。
また、これまで土屋が中心に担ってきた発注業務を、ほかのメンバーでも問題なく進められるかも重要なテーマです。経験に頼らず、誰が担当しても回る体制にしていきたいと思っています。
低回転の品目については、マットは使わず現在も週1回の現地カウントを継続しています。今後も、品目ごとの特性に応じて、最適な管理方法を見極めていきたいですね。
今後の社内展開の計画はありますか?
技術本部の成功事例を製造現場・他部門へ横展開
千葉さま:
技術本部での成功事例を社内に広く紹介し、横展開の可能性を探っていきたいと思っています。製造現場(工場)での活用も選択肢の一つで、設置環境に合わせたモデル選定(SIM版・Wi-Fi版)の検討も進めたいと考えています。まずは社内でこのような取り組みが実を結んでいるという実績を共有することから始めます。
土井さま:
技術本部内に留まらず、生産部門にも情報共有して、展開の可能性を検討したいと思っています。
DXの取り組みは全社で進めているものの、実際に実践できている部署はまだ限られています。技術本部としてはスマートマットクラウドがDX施策の初めての採用となりましたが、成果が出たことで社内での説得力も高まっており、他の用途・他の部門への展開も考えていきたいと思っています。
インタビューへのご協力、誠にありがとうございました。中国塗料株式会社では、研究開発拠点における在庫管理の属人化や欠品リスクの解消に向けてスマートマットクラウドを導入。リアルタイムな在庫把握と発注点アラートの活用によって、欠品ゼロを実現し、在庫確認から発注までをデスクでほぼ完結できる運用を築きました。さらに、一部アイテムでは年間購入数量約35%削減を実現し、必要な品目は増やしながら全体として在庫の適正化も前進しています。今後は、季節変動を踏まえた運用検証や、経験に依存しない発注体制の構築、社内での横展開も見据えながら、活用の幅を広げていく予定です。
中国塗料株式会社|スマートマットクラウド導入の概要
- 導入目的
・研究資材の欠品防止
・在庫確認、発注業務の効率化
・属人化の解消と省力化
- 設置場所
広島の研究開発拠点
- 管理商材
研究用消耗品・保護具類など約40品目
- スマートマット導入の決め手
- 「置くだけ・取るだけ」で運用できるシンプルさ







