不良在庫とは
不良在庫(ふりょうざいこ)とは、長期間売れずに残っていて、今後も通常の価格で売れる見込みがない在庫のことです。 具体的には、次のような商品・製品が該当します。
- 過剰生産や仕入れミスによる売れ残り
- 流行遅れや型落ち
- 賞味期限・使用期限ぎれ
- 品質検査をパスできない不良品や欠陥品
不良在庫解消のメリット

倉庫に滞留しがちな不良在庫ですが、積極的に処分する方が得策です。 不良在庫を処分することでどのようなメリットが生まれるのかをまとめてみました。
- 在庫管理のコスト削減
- 経営の健全化
- 不良在庫を抱えている危険リスク回避=融資審査がスムーズに
不良在庫は、仕入れや製造にかかったお金を回収できないだけでなく、保管場所代や管理の人件費で費用がかさみます。
健全な経営に悪影響を及ぼすため、企業にとって不良在庫の削減は重要な課題となっています。
また不良在庫は在庫の中に混じっていることで、他の在庫の価値まで下げてしまうことがあります。
▼ 他の在庫の価値を下げる不良在庫の例
- 鮮度が落ちて、腐ってしまったミカン
- 色落ちや色移りしてしまう衣類
すでにある不良在庫は処分を検討し、新たに不良在庫をつくらない仕組みを作ることが大切です。
不良在庫の処分方法

すでにある不良在庫の処分には以下のような方法があります。
- 廃棄する
賞味期限や消費期限があり、廃棄する以外に方法がない場合は速やかに正当な手続きを踏んで廃棄。
医薬品などは安全面にも十分配慮する必要がある
- 販売する
店頭やECサイトで売りきりのためのセールを実施。
頻繁なセールは企業やブランドイメージダウンにつながることがある
- 専門業者に買取依頼する
専門業者に依頼し、買い取ってもらう。
どの市場に流通するか分からず、企業のイメージを損なうことがある
不良在庫の会計処理
不良在庫を処分する際、節税のために棚卸資産評価の損失計上や廃棄損計上という会計処理をすることがあります。
- 値引き販売:棚卸資産評価損(仕入れより在庫の価値が下がる取引で発生する損失)を計上する
- 廃棄処分:廃棄損として特別損失に計上する
単純な物価変動や過剰生産ではこのような計上が認められないケースもあります。廃棄損の計上には必要書類の添付が求められ、税務調査でも重点チェックのポイントになります。
会計士や税理士と相談し、事前に棚卸資産評価損や廃棄損に計上できるのか検討する必要があります。
不良在庫を作らない方法
不良在庫を今後生み出さないようにするには次のような方法があります。
- 適正在庫の把握・維持する
欠品を出さずに企業利益を最大にする在庫量を把握する。在庫管理システムを導入する
- 在庫回転率を高める
一定期間内に在庫を販売する回数を高め、長期保管による品質劣化を防ぐ
不良在庫問題を解決するIoT「スマートマットクラウド」

企業にとって不良在庫をいかに作らないようにするかが、課題になっています。不良在庫の解消に役立つ、在庫管理システムを紹介します。
スマートマットクラウドは、重量型IoTを利用した在庫管理・発注自動化サービスです。
重さで在庫を検知するというシンプルな仕組みを利用して、在庫量を計測。
在庫変動の記録が自動で残るので、正確な出荷や消費のペースを知ることができ、適正在庫の把握にも役立ちます。
企業が抱える在庫管理の課題
お客様の声をもとに、不良在庫につながっていた在庫管理の課題をまとめました。
発注ミスが原因で、消費期限切れによるロスが起きている
品切れを恐れて多めに在庫を抱えているが、そのせいで使用期限内に在庫を使いきれないことがあった
部品管理や仕掛品管理がうまくいかず、保管場所が作業スペースを圧迫している