「調達課」の機能をシステムで実現するホテルの在庫管理DX。在庫管理・発注の自動化で、スタッフがお客さまと向き合う時間へ|イシン・ホテルズ・グループ

イシン・ホテルズ・グループ

| 社名 | イシン・ホテルズ・グループ |
| 業種 | 宿泊 |
| 課題 |
・在庫管理、発注業務が現場スタッフの負担となり接客業務に集中しにくい ・シフト制による発注漏れや二重発注 ・担当者依存の属人運用で発注のバラつきが発生 ・人手不足や採用難により少人数での運用体制づくりが急務 |
| 効果 |
|

- ・接客業務に集中したいが、在庫管理・発注業務が現場スタッフの負担になっていた
・シフト制のため担当不在時に欠品・過剰発注・二重発注が発生していた
・担当者のスキルや経験に依存した属人化運用で、発注量にばらつきがあった
・コロナ後の採用難・人手不足により、少人数でも回せる体制づくりが急務だった
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- ・週1〜2回・30分〜1時間かかっていた在庫確認・棚卸業務の負担が大幅に軽減
・適正在庫がデータで可視化され、過剰発注・欠品リスクが低減
・現場からDX改善アイデアが生まれ、自発的に業務改善を考える文化が醸成された
イシン・ホテルズ・グループは、企業理念「宿泊業の本質的進化に挑戦」を掲げ、「the b(ザ・ビー)」をはじめとするブランドで、都市型ビジネスホテルの運営を展開する宿泊特化型ホテルチェーンです。お客さまに「楽しんで、リラックスして、満足して宿泊してもらう」ことを経営の中心に据え、DX推進にも積極的に取り組んでいます。今回は、スマートマットクラウド導入を推進したグループ本部 藤崎さまと、the b 銀座の現場を担う下崎さまに、導入の背景から現在の活用状況、そして将来の展望まで詳しくお話を伺いました。
貴社の事業内容について簡単に教えてください
藤崎さま:
イシン・ホテルズ・グループは、ホテルの運営会社です。主力ブランドは「the b(ザ・ビー)」ですが、現在は「ホテルセントメイン名古屋」など、別ブランドのホテル運営も行っています。
経営の軸はシンプルで、「お客さまに楽しんで、リラックスして、満足して宿泊してもらう」こと。そこにフォーカスし、ホテル業の本質的な変化にチャレンジし続けています。
スマートマットクラウド導入前の在庫管理の課題を教えてください
本来は接客に集中すべきスタッフが、
在庫管理・発注業務に追われていた
ホテルの本業はお客さまに快適に過ごしてもらうことです。しかし実際には、アメニティの在庫確認・発注・納品受け取りといった裏方作業が現場スタッフの負担になっていました。「在庫管理をシステム化できないか?」…それはずっと持ち続けていた思いです。
また、新型コロナを経てインバウンド回復局面で採用を進めようとしてもなかなか人が集まらない状況も経験しています。少子化が進む中、ホテル業界の人手不足は慢性的な課題であり、採用状況に関わらず現場を回せる仕組みづくりが不可欠でした。
シフト制が生む構造的なリスク
欠品・過剰発注・二重発注が繰り返されていた
ホテルはシフト勤務のため、在庫管理担当が「自分が不在の時間帯に在庫が切れたらどうしよう」という不安から、多めに発注してしまう傾向がありました。
また、担当者の不在時に納品されると、それを受け取った別のスタッフがどこかに仮置きしてしまい、後から担当が「発注したものが見当たらない」と二重発注してしまうケースも起きていました。収納スペースの限られる都市型ホテルでは、そのような仮置きが積み重なって在庫が点在し、管理・スペースの両面で構造的な問題となっていました。
発注担当を固定すると責任感は生まれますが、その人がいない時間帯のリスクはカバーできません。かといって誰でも発注できる体制にしようとすると、スキルの差から発注量にばらつきが出てしまう。担当者依存の運用には限界がありました。
加えて、インバウンドの回復とともに外国人スタッフも増えています。在庫管理や発注業務は日本語ベースのシステムが前提になっているため、外国人スタッフにとっては少しやりにくい部分もあります。そうした背景もあり、仕組み化して人に依存しない形にしたいという思いもありました。
スマートマットクラウドなら、置くだけで在庫管理を自動化。属人化を解消し、担当者に依存しない仕組みを簡単に構築
スマートマットクラウドを知ったきっかけは何だったのでしょうか?
実はスマートマットクラウドについては、以前から個人的に知っていました。エスマットさんが以前提供されていたBtoC向けの『スマートマットライト』(2025年9月にサービス終了)を拝見して、Amazonの定期便に近いイメージで、自宅の飲み物が減ったら自動で発注される仕組みにとても魅力を感じていました。「これは便利だな、ぜひ自宅でも使ってみたい」と思ったのをよく覚えています。
その法人向けサービスがあると知って、「ホテルの在庫管理にも使えるのでは」と思い、エスマットさんに直接ご連絡したのが始まりです。
スマートマットクラウドを選んだ決め手は何でしたか?
他社を数社検討したが
「発注まで自動化できる」のはスマートマットだけだった
在庫管理のシステムは、2〜3社ほど検討しました。ただ、多くのサービスは「在庫が減ったらアラートで知らせる」止まりで、最終的に発注作業は人手で行う必要がありました。
私が求めていたのは、アラートで終わりではなく、発注まで含めて全部自動でやってくれること。シフト制の現場では、担当者の不在に関わらずオペレーションが回ることが条件でした。その条件を満たしていたのが、スマートマットクラウドでした。
在庫担当の「自分が不在の間に在庫が切れてしまったら」という精神的なプレッシャーも、自動発注があれば大幅に和らぐ。そこも大きな決め手でした。
在庫確認から発注までをすべて自動化することで、欠品を防ぎつつ、在庫管理の手間を大幅に削減
現在スマートマットクラウドでどういった物品を管理していますか?
消耗品のアメニティから食材まで管理
商材の特性に合わせた管理方法で運用中
現在は主にフロント周りのアメニティを中心に管理し、自動発注まで行っています。歯ブラシ、シャンプー、ボディソープ、コットンなど消耗品全般です。
また、朝食用の食材についても管理していますが、朝食のメニューが固定されていてほぼ毎日同量を消費するため、「減ったら発注」よりも「曜日指定で定数発注」という手法の相性が良く、自動発注までは行っておりません。
導入してどのような効果や改善が見られましたか?
週1~2回・1時間の業務負担が軽減
適正在庫がデータで見えるようになった
藤崎さま:
一番の変化は、「適正在庫とは何か」がデータで見えるようになったことです。
以前は担当者の感覚で発注量を決めていたため、多めに発注するケースが多く、収納スペースに在庫が溢れることもありました。
スマートマットクラウドを導入して、「在庫が減ったら発注される→納品される→また減る」というサイクルが回り始めると、「この商品はこの閾値でちょうどいい」「最近消費が早いから閾値を上げよう」というデータに基づいた判断ができるようになってきました。
下崎さま:
the b 銀座では規模の割に収納スペースが少ないのが課題でした。在庫の適正化が進んだことで、スペースの使い方も整理され、現場として管理しやすくなっています。
導入前は週1〜2回、棚卸や在庫確認に30分〜1時間ほど取られていましたが、その負担が大きく減りました。
スマートマットは冷凍庫内にも設置可能。扉を開けないと確認できない食材の在庫も、クラウド上で見える化できます
スマートマットクラウドが、「調達課」の代わりを担い
属人化からの脱却と現場のDX意識向上を同時にもたらした
藤崎さま:
大きなホテルには「調達課」という専門部署があります。彼らが在庫管理から発注、納品受け取りまで一貫して担います。しかし、宿泊特化型のコンパクトなホテルに調達課は置けないので、フロントスタッフが兼任するしかありません。
スマートマットクラウドは、まさにその「調達課の機能をシステムで代替する」という感覚です。誰が担当でも、シフトの隙間でも、システムが自動で発注を回してくれる。納品された在庫をどこに置くかというルール整備もできてきて、「あの発注品どこに行った?」という事態も減りました。
下崎さま:
24時間シフト制のホテルで、担当者のいない時間帯でも一定の運用ができるようになったのは大きいです。在庫管理のオペレーションが「人に依存する」から「システムで支える」形に変わってきた実感があります。
導入当初は「便利そう」という印象くらいだったスタッフが、今は自分たちから改善アイデアを出してくれています。「この商品は毎週月曜日に定量発注できないか」「もっとうまく使いこなしたい」という声が上がってきています。
単なる省力化にとどまらず、スタッフが「自分たちの業務をよくするためにどう使うか」を考えるようになった。それはスマートマットクラウドを導入したことで、DX推進の文化がより醸成されてきたと思っています。
スマートマットクラウドが「調達課」の役割を担い、在庫管理が「人に依存する」状態から「システムで支える」体制へ
スマートマットクラウドを今後どのように活用していく予定ですか?
各ホテルへの横展開で、
チェーン全体の「調達機能のシステム化」を目指す
銀座の店舗をテストケースとして、概ね成果が出てきました。今後は他のホテルへの横展開を進めていきたいと考えています。
各ホテルに調達課を置くことは難しい。だからこそ、スマートマットクラウドがチェーン全体の調達機能を担う形を目指したい。それぞれのホテルが適正在庫・適正発注を実現し、スタッフは接客に集中できる。そういう状態を全拠点で作り上げていきたいです。
将来的にはチェーン共通の物流拠点を設け、
バックスペースを最小化する構想も
藤崎さま:
都市型ホテルの宿命として、バックヤードに広い倉庫スペースを持てません。ホテルは収益を生む客室やフロントに面積を割くべきで、バックオフィスはできるだけ小さくしたい。そこで将来的に考えているのが、チェーン全体で使える共通倉庫・物流拠点の設置です。各ホテルは最小限の在庫だけを持ち、共通拠点から必要なときに必要な量を補充する仕組みです。
ゴールデンウィーク前などの特需期でも、各ホテルが大量発注して置き場所に困るという事態をなくせる。チェーンで一括仕入れすることでコスト交渉力も上がる。そのハブとなる拠点をいつか持ちたいと思っています。
「バックスペースが小さくて済むホテルの作り方」を実証できれば、新規にホテルを開業したいオーナーさんへの提案にもなる。それがイシン・ホテルズ・グループの競争力になると考えています。
インタビューへのご協力、誠にありがとうございました。イシン・ホテルズ・グループさまでは、シフト制による在庫管理の属人化、欠品・過剰発注のリスク、収納スペースの制約という複合的な課題を抱えていました。スマートマットクラウドの導入により、発注業務の自動化と適正在庫の可視化が進み、「調達課の代わりをシステムで実現する」という形が見え始めています。まずはthe b 銀座での検証を土台に、チェーン全体への展開、そして将来の物流拠点構想へ向けて、引き続き伴走してまいります。
イシン・ホテルズ・グループ|スマートマットクラウド導入の概要
- 導入目的
・接客業務に集中するため、在庫管理や発注業務を効率化する
・発注漏れや二重発注による欠品リスクや過剰在庫を抑制する
・担当者依存や人手不足に左右されない発注の運用体制をつくる
- 設置場所
倉庫・冷蔵庫
- 管理商材
消耗品アメニティ
食材(常温品や冷蔵品)
- スマートマット導入の決め手
「発注まで自動化できる」のが目指したい運用体制と一致していた


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