“数える仕事”をなくすホテル在庫DX。棚卸はCSV確認だけ、発注判断は閾値通知でほぼゼロへ

新宿ワシントンホテル(藤田観光株式会社)

| 社名 | 新宿ワシントンホテル(藤田観光株式会社 |
| 業種 | 宿泊 |
| 課題 |
・物量に対して、在庫管理スキル人材不足、棚卸・発注の負担 ・目視による棚卸在庫確認の負荷 ・手計算・手書き管理で属人化。異常値の原因探しやヒューマンエラーのリスク |
| 効果 |
|

・本館1,281室規模の物量に対して、在庫管理を担えるスキルを持つ人材が限られており、そうした人材の育成も難しい中で、棚卸・発注を回すだけで手一杯だった
・棚卸が月1回・2名体制で3日かかり、棚卸業務に負荷がかかっていた
・発注後の棚卸在庫確認が、ホテルの各階での目視確認で工数が膨大なため時間がかかっていた
・重量で数を推定する工夫はしていたが手計算・手書き管理で属人化し、異常値の原因探しやヒューマンエラーのリスクが常に懸念点としてあがっていた
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- ・スマートマット対象品目(全体約25%)の棚卸はCSV確認だけで数分になり、対象範囲大幅な工数削減を実現
・閾値通知メールで発注判断がデータ化され、発注担当者が発注前に倉庫に在庫数を確認しに行き、発注数量をどのくらいにするか考える手間がなくなった
・“数える・量る・計算する”作業が自動化され、計算ミスや数え間違いの不安が大幅に低減。担当者の心理的負担も軽くなった
・月次・季節変動の使用実績を数字で追えるようになり、適正在庫の“答え”を探れるフェーズに移行。欠品と過剰在庫のバランス最適化の土台ができた
新宿ワシントンホテルは、人と情報が行き交う新宿・東京新都心に位置し、都庁を望む立地と、ビジネス・観光の拠点としての利便性を備えた大型ホテルです。館内にはコンビニエンスストアやコインランドリー、複数のレストランなど長期滞在にも便利な施設が整い、国内外の幅広いゲストの滞在を支えています。今回は、藤田観光株式会社 WHG事業部 新宿ワシントンホテル 本館宿泊課長 篠原竜太郎さま、同課 チーフマネージャー 大庭百花さま、WHG事業部 WHG新宿 企画課長 横内兼さま、同課 チーフマネージャー 本田裕美さまに、スマートマットクラウド導入の背景と効果、そして今後の展望を伺いました。
貴社の事業内容について簡単に教えてください
本田さま:
当ホテルは1983年に開業し、今年43年目を迎えます。本館とANNEX(別館)を合わせた客室は総数1,618室。新宿エリアでも最大級の規模を誇り、藤田観光グループの中でもフラッグシップ的な存在として位置づけられています。
以前はビジネスホテルの色が濃かったのですが、コロナ後はインバウンドが戻り、海外のお客さまも増えてきています。
新宿は来訪者数が多いエリアで、JR、各線の乗降者数も多く、新宿という街の人気とともに、ホテルの利用者も多い状況ですね。目の前に都庁が見えるロケーションや、東京マラソンのスタート地点が近いことも、改めて新宿の中心でお客さまをお迎えするホテルだと感じます。
スマートマットクラウド導入前の在庫管理の課題を教えてください
本館1,281室分の物量をアナログ管理。
棚卸・発注の負担と“スキル人材不足”が属人化を招いていた
課題はやはり物量です。本館1,281室分のアメニティや備品を、限られた人で管理しなければならない。ひと言で言えば“人手不足”に見えるかもしれませんが、人数が足りないというより、在庫管理に割ける人、スキルを持つ人が足りない感覚が強かったですね。
棚卸は月1回ありますが、導入前は対象品目の棚卸に3日かかっていました。2名体制でほぼ張り付きで作業していました。また、清掃会社側でも、21フロアに分散している備品を1日がかりで棚卸をしており、ホテル全体として棚卸の負担が大きい状態でした。
発注はもっとアナログで、日々現場で“そろそろ無いかも”と気づいた人がホワイトボードに書き、月2回の発注日にまとめて入力する運用です。ただ、発注のタイミングでは在庫が動いているので、改めて倉庫へ見に行って確認し、行ったり来たりの繰り返しになっていました。半日近くかかることもあり、月トータルで6時間程度は発注関連に時間を取られていたと思います。
実は昔から“重量で数を推定する”工夫は現場でやっていました。箱の重さや1本あたりの重さを計算し、グラム単位で割り戻して個数を出す。けれど全部手作業で、記録も手書き。異常値が出たら原因探しで夜までかかることもあり、担当者の負荷とヒューマンエラーのリスクが常に懸念点としてあがっていました。

以前は手作業で行っていた重量計による在庫管理を、スマートマットクラウドでデジタル化。担当者の負荷軽減とヒューマンエラーのリスク低減を実現
やり方が決まっているわけではなく、“気づいた人が書く、担当が確認する”という運用でした。だからこそ、誰がどの在庫をどれくらい見ているのかも曖昧で、ベテランの経験に頼る部分が大きかったと思います。
スマートマットクラウドを知ったきっかけは何だったのでしょうか?
棚卸に時間がかかっている課題について、JTB商事さんと打ち合わせする中でスマートマットクラウドの話が出たのが最初のきっかけでした。
本部側が“それなら現場で直接話を聞いてみよう”と背中を押してくれて、導入検討が進みました。
スマートマットクラウドを選んだ決め手は何でしたか?
“重量管理をデジタル化”
ホテルの業務フローに落とし込める、と判断
他社サービスと比較したわけではなく、“重量計でできるだけ人手をかけずに在庫管理したい”という方向性は一本でした。
スマートマットクラウドを選んだ決め手は、すでにアナログでやっていた重量ベースの管理を、ほぼそのままデジタル化できるイメージが湧いたこと。プレゼンを聞いて、“これならホテルの業務フローに落とし込める”と判断しました。
現在スマートマットクラウドでどういった物品を管理していますか?
まずはアメニティから優先導入。
回転が早く、数えづらい消耗品を中心に運用
今はフロント管理のアメニティ類が中心です。歯ブラシやヘアブラシ、カミソリ、コットン類など、サイズが小さくて数が多い消耗品ほど、目視で残数をつかみにくいと感じていました。
しかも日々の出入りがかなり激しいので、“いつの間にか減っていた”“気づいた時にはギリギリだった”ということが起きやすい領域でもありました。

スマートマットで管理しているのは、フロント脇に置かれるアメニティ類。小型で種類が多く、回転が早いため、在庫数の把握が難しかった
導入してどのような効果や改善が見られましたか?
棚卸も発注も“データを見るだけ”へ。
対象品目で工数削減、負担とヒューマンエラーが激減
篠原さま:
棚卸は本当に景色が変わりましたね。今はスマートマットを設置している品目(全体の約25%)に関しては、CSVにて出力し、残数と発注履歴を照合しています。体感としては数分で終わります。設置している品目に限れば、棚卸工数は大幅削減できていると思いますね。
最初は、データだけで本当に大丈夫か半信半疑でした。3回ほど、CSVの数値と目視をきちんと照合して精度を確認しました。その結果、“これならスマートマットの数値で十分いける”という確証が持てた。ここが大きかったですね。
また、これまでは、月次・季節ごとの使用量データが十分に取れておらず、繁忙期と閑散期で在庫をどう変えるべきか、管理が甘い部分があったと思います。欠品を避けるために多めに在庫を持つ傾向もあり、過剰在庫の可能性を否定できなかった。
今はスマートマットのデータで使用実績を数字として追えるので、繁忙期・閑散期ごとの適正在庫の“答え”を探れるフェーズに入っています。欠品リスクを抑えながら、同時に過剰を減らす。その土台ができた感覚ですね。
スマートマットクラウドを今後どのように活用していく予定ですか?
アメニティ以外へ拡大し、21フロアを一元管理へ。
さらにグループ全体の標準化・最適化も視野に
今はアメニティだけですが、帳票類やパンフレットなど紙類、清掃用資材などにも広げたいと考えています。本館での運用が固まったらANNEX(別館)、そして21フロアの各ステーションへと展開し、ホテル全体で一元管理できる形にしていきたいです。
さらに、藤田観光グループには他のホテルや事業所も多数あります。各拠点の消耗品在庫を可視化し、集中購買システムに集約していくことで、グループ全体の在庫・コスト最適化や発注の標準化につなげられるはずです。
インタビューへのご協力、誠にありがとうございました。新宿ワシントンホテルさまでは、本館1,281室の運営を支えるアメニティ在庫の棚卸・発注がアナログかつ属人的で、“数える仕事”が大きな負担となっていました。スマートマットクラウド導入後は、重量ベースの管理を自然な形でデジタル化でき、設置品目に限れば棚卸・発注の工数を大幅削減。「やり切って帰れる」働き方と、データに基づく適正在庫づくりの土台につながっています。今後の対象拡大やグループ展開に向けても、現場の省力化と安定運営に貢献できるよう、引き続き伴走してまいります。
新宿ワシントンホテル(藤田観光株式会社)|スマートマットクラウド導入の概要
- 導入目的
本館1,281室分のアメニティや備品をアナログ管理していたが、棚卸・発注の負担と“スキル人材不足”が属人化。担当者の負荷とヒューマンエラーのリスクの懸念を解消したかった
- 設置場所
倉庫
- 管理商材
フロント管理のアメニティ類が中心(歯ブラシやヘアブラシ、カミソリ、コットン類など、サイズが小さくて数が多い消耗品)
- スマートマット導入の決め手
- “重量管理をデジタル化”。ホテルの業務フローに落とし込める、と判断

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