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スマートマット×RFIDで働き方に変革を。JR東日本の保線現場が挑む在庫管理

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東日本旅客鉄道株式会社 新橋保線センター

社名 東日本旅客鉄道株式会社 新橋保線センター
業種 インフラ・サブコン
課題

・重量物を小分けにする労力や取扱いやによる労務リスク

・棚卸時の整合性や材料管理における欠品や発注漏れのリスク

・年間で約72時間を要す棚卸の現場の業務負担

効果
  • 小分け作業を不要化し、労務負担・安全リスクの軽減
  • 品や過剰在庫を防止し、発注精度が向上
  • 年72時間分の業務負担の軽減が可能に
導入事例集をダウンロード

・免税軽油を200Lドラムから20L缶に小分けする作業に月4〜5時間を要し、重量物取扱いや臭気・汚れによる労務リスクが大きかった
・万が一、記録漏れが生じると、材料在庫と帳簿にズレが発生し、棚卸時の整合性や材料管理における欠品や発注漏れのリスクがある
・多種多様なレールの棚卸には年間で約72時間を要しており、現場の業務負担となっている

・免税軽油の小分け作業を不要化し、労務負担・安全リスクの軽減を実現
・在庫状況の可視化により、欠品や過剰在庫を防止し、発注精度が向上
・RFIDの有用性を示し、棚卸に関する制度改正に繋げられれば、年72時間分の業務負担の軽減が可能
  

東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)は、日本最大の鉄道事業者として、新幹線や在来線を含む幅広いネットワークを展開し、安全で安定した輸送サービスを提供しています。

その中で、東京保線設備技術センター 新橋保線センターは、東京駅を中心に半径約5kmの区間を管轄し、山手線を含む在来線の線路保守を担う重要拠点です。日々の巡回による不具合点検や補修、さらにはレール交換計画の立案を通じて、首都圏の安全安定輸送を支えています。

今回は、東京保線設備技術センター 新橋保線センター 副長の中村哲也さま、釜石紘武さまに、スマートマットクラウドとSmaOP|RFID(開発元:東京オータス社)を組み合わせた在庫管理の実証実験について詳しくお話を伺いました。

 貴社の事業内容について簡単に教えてください

釜石さま:

私たち新橋保線センターは、在来線の線路の保守管理を行っている職場です。日々の業務としては、巡回等を行いながら線路に不良や欠損がないかを確認し、問題が見つかれば保守作業を行っています。

また、単に巡回や応急的な対応だけでなく、列車が安全に走行するために必要なレールやまくらぎといった資材について、交換が必要な基準に達した場合には交換計画を立てることも大事な役割です。管轄しているエリアは東京駅を中心に半径約5kmほどで、この限られたエリアを常に安全に保つよう日々取り組んでいます。

私自身は材料管理を担当しており、レールや分岐器といった大きな部材から、ボルトやネジなどの締結装置と呼ばれる小さな部材まで、幅広い在庫を管理しています。

中村さま:

私は管理者として、部下のマネジメント業務を担っています。具体的には、より保守効率の高い線路構造とするための改良工事を担当するグループを管轄しています。

改良工事は、現状の線路設備を単に維持するのではなく、品質や効率を向上させる取り組みです。例えば、従来より耐久性の高い部材を導入することで、保守の効率化や長期的な安定輸送につなげることを目的としています。

私たちの使命は、安全で安定した鉄道輸送を確実に守ること。そのために、日常的な点検や保守といった地道な作業から、将来を見据えた改良まで幅広い取り組みを行っています。

 スマートマットクラウド及びSmaOP|RFID導入前の在庫管理の課題を教えてください

免税軽油の小分けやレール棚卸に膨大な工数、
人手頼みの管理が現場を圧迫

釜石さま:

私たちが最も大きな負担を感じていたのは免税軽油の管理でした。免税軽油とは鉄道工事に使用する大型機械への給油に、法令に基づき軽油引取税が免除された軽油であり、法律上免税軽油は厳格に数量を管理する必要があります。

以前は『使う分だけ取っていく』という方法で運用していましたが、どうしても差異が発生するリスクがあるため、より厳格に200リットルのドラム缶を20リットルごとに小分けする運用を採用していますが、これには2人で計30分ほど要し、月に4〜5回は行う必要がありました。

重い缶を扱うので腰や腕に負担がかかりますし、油特有の匂いや衣服への汚れといった作業環境のストレスも大きかったです。

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導入後は、板の下に敷いてあるスマートマットでドラム缶内の免税軽油の数量も正確に把握

釜石さま:

また、軌道材料関係は、普段一定の割合で毎週何個使うというような形ではなくて、不良な部品や箇所を見つける都度、保守のために使っています。

気づいた時点ですぐ注文するようにはしていましたが、「この材料を使いたいけれど、欠品していて使えない」ということが懸念されました。

中村さま:

私が特に問題だと感じていたのはレールの在庫管理でした。新橋保線センターの特徴としてレール交換作業を頻繁に実施するため、使用するレールの量も多くなり、在庫状況が常に変動している状況です。そういった状況でも正確にそれぞれの長さや規格に応じて必要なものを用意し、管理しておかなくてはなりません。

従来は年2回の棚卸で、1本1本帳簿と照合して確認していましたが、これだけで延べ72時間もかかる大仕事でした。しかもレールは屋外に保管しているため、汚れや天候の影響でレールに貼っているバーコードが読み込めず、結局は人の目と手で数えることもありました。

現場の人員は限られているのに、在庫管理にこれほど時間と労力を取られるのは非常に非効率で、本来注力すべき安全安定輸送や線路工事に割けるリソースが圧迫されていました。

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長さや形などが異なる100種類以上のレールが屋外で保管されている

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レールにQRコードを貼り付けているが、汚れなどで一部材料は読み込めなくなっていた

 エスマットを知ったきっかけは何だったのでしょうか?

釜石さま:

JR東日本スタートアップのプログラムを通じて紹介を受けたのがきっかけです。

もともと在庫管理に課題を感じていましたので、こうした新しい技術に触れられる機会は大変ありがたかったです。現場に適応できるかどうか最初は半信半疑でしたが、意見交換を通して共創していくことで業務効率化につながることを期待して試みました。

会社全体としてもですが、現場でもしっかりDXや効率化、働き方といったことを考えて、変革しようという意識があるからだと思います。

エスマットを選んだ決め手は何でしたか?

重量で数量を把握する精度と
RFIDの導入イメージのしやすさ

釜石さま:

重量で在庫を把握できるという仕組みは非常に合理的で、ズレが起こらないという点に魅力を感じました。これならカメラなどで確認したり、人の手で数えなくても正確に確認できる、信頼できると思いました。

RFIDについては、ユニクロなど日常生活で目にする技術だったので、現場に導入した時のイメージがしやすかったですね。QRコードを読み込んでいたのをタグに置き換えるという点は、社員にとっても受け入れやすいだろうと思いました。現場感覚に合った技術だと感じました。

中村さま:

私自身も材料担当として従事していた頃は、複数人で分担しながら一つひとつの物品を確認し、数量を手作業で確認していましたので、RFIDやスマートマットによる重量管理を導入することで、数量確認の作業時間や必要人数を大幅に削減できると感じました。

その削減された時間を安全で安定した輸送のための線路管理や、より良いメンテナンス方法の検討に充てられるようになり保守業務への集中が可能になるのではないか、効率化によって、現場に良い相乗効果が生まれるのではと考えました。

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レールとまくらぎを繋げる部品。注文から納品までのLTが長いので、欠品させることができない

 現在スマートマットクラウドでどういった物品を管理していますか?

免税軽油から軌道材料、
長尺レールや消耗品まで幅広く対象

釜石さま:

免税軽油や、ボルト・ネジ・締結装置などの軌道材料、除草剤といった消耗品を管理しています。現場で必要になるあらゆる資材を取り扱うため、正確な把握は欠かせません。

中村さま:

レールについてはRFIDの活用による棚卸に要する時間削減に期待しています。種類が多く従来は1本ずつ数えるしかなかったものを、一括で読み取れるようになることは非常に大きな変化です。

導入してどのような効果や改善が見られましたか?

小分け作業や棚卸を大幅削減、
在庫の見える化で安全性と効率を両立

釜石さま:

免税軽油の小分け作業が不要になり、危険物を取り扱う負担や作業時間が大幅に減りました。毎回2人で30分かかっていた小分け作業を月に4〜5回行っていましたが、それがすべて不要になったので、延べ月5時間前後の作業が完全に削減されました。

軌道材料の管理でも在庫状況がリアルタイムで可視化され、欠品や発注漏れのリスクがなくなりました。仮に帳簿と在庫のズレが生じた場合でもスマートマットの記録を遡り、在庫状況の把握が容易になりました。社員の負担軽減と安全性の向上につながっています。

レール棚卸は年72時間を短縮見込み

中村さま:

レールについてはSmaOP|RFIDによる棚卸の効率化に期待しています。これまで年2回で2人×3班で延べ72時間かかっていましたが、SmaOP|RFIDの有用性を広く認知させることで棚卸に関する制度改正を目指し、実現すればレールの一括読み取りが可能となり、その時間をほぼゼロにできる見込みです。

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RFIDによる一括読み取りで、棚卸作業がほぼゼロになることを目指す

スマートマットクラウドを今後どのように活用していく予定ですか?

対象資材を拡大し、棚卸頻度を増やして
精度と決算管理を強化

釜石さま:

スマートマットは免税軽油や消耗品だけでなく、管理対象をさらに広げたいと考えています。もっと幅広い資材で効率化を進めたいですね。

SmaOP|RFIDは本格的に運用が進めば、棚卸頻度を増やすこともでき、在庫精度のさらなる向上と決算効率化につながります。継続的に活用範囲を広げていく予定です。

今後広く社内展開していく計画や予定はありますか?

他の保線センターからも関心
水平展開で全社的な効率化に期待

中村さま:

この取り組みは社内会議でも紹介しています。実際に同様の課題を抱え、関心を持った他の保線センターが見学に来ております。今後も水平展開が進むことに大きな期待をしています。

インタビューへのご協力、誠にありがとうございました。東日本旅客鉄道株式会社 新橋保線センターさまでは、スマートマットクラウドとSmaOP|RFIDを活用し、免税軽油の小分け作業やレールの棚卸といった従来の負担を大幅に軽減する見込みです。さらに、在庫の可視化によって欠品や過剰在庫のリスクを低減し、安全・安定輸送という本来業務により集中できる環境を整えられたとのお声をいただき、大変うれしく思います。今後も現場の安全性と効率化に寄与できるよう、サービス改善に努めてまいります。

東日本旅客鉄道株式会社 新橋保線センター|スマートマットクラウド導入の概要

導入目的

年間で約72時間を要していた棚卸の負担、重量物取扱いや臭気・汚れによる労務リスク、欠品や発注漏れのリスクを軽減

 

設置場所

消耗品・資材保管場所、屋外のレール保管場所

管理商材

免税軽油から軌道材料、長尺レールや消耗品

スマートマット導入の決め手
重量で数量を把握する精度とRFIDの導入イメージのしやすさ

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