長年放置していた紙ベース管理の課題を解消し、在庫管理・発注作業の工数を約30時間/月 削減。労働力不足やスキル継承などの体制リスクの軽減にも貢献

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株式会社NTTフィールドテクノ 兵庫設備部

社名 株式会社NTTフィールドテクノ 兵庫設備部
業種 インフラ
課題 アナログな手法の在庫把握や在庫管理の課題を解消したかった
効果
  • 在庫管理・棚卸の時間を大幅削減
  • 欠品の課題を解消
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・在庫把握や在庫管理がアナログな手法で1時間以上/日かかっていた
・現場と管理者の齟齬が発生し、欠品が生じることも
・RFIDでは管理できない、細かく個数が多く使用頻度も高い物品管理に困っていた
・「見に行く、探す、数える、発注する」手間がなくなり、約30時間/月を削減
・3ヶ月に1回、3人で8時間かかっていた棚卸も削減
・欠品のリスクが解消できた
・各部門が同じデータを閲覧することが可能になり、円滑に意思決定ができるようになった(社内コミュニケーションがよくなり信頼性が高まった)
・属人化が解消され、スキルレス化を実現。業務が円滑にまわり生産性が高まった。省人化含め人手不足への対策に繋がった
  

NTT西日本のグループ企業としてネットワーク環境の構築から開通・運用サポート・修理まで、暮らしの快適・安心を支えるNTTフィールドテクノ。NTTの通信インフラ業務で培ったノウハウと地域密着のフィールドサポート力でお客さまを支えています。今回はエリアマネジメント担当課長の原さま、同担当の村上さま、現場担当の中野さまの3人にお話を伺いました。

御社の事業内容について簡単に教えてください

原さま:

NTTフィールドテクノという会社は、NTT西日本グループに属する会社です。地域のお客さまに安心・安全な通信環境をご提供するためにフレッツ光や加入電話といったサービスの構築から保守・運用までのオペレーションを担っています。

また、一般のお客さまはもちろん、法人ユーザーさまに対して、オフィスのICT環境の構築や構築、保守・メンテナンスも行っております。

NTT西日本グループの中では「設備」と呼んでいるのですが、地域密着型の設備系会社と言える事業内容となっております。

スマートマットクラウド導入前の在庫管理の課題を教えてください

手書き伝票を使ったアナログな物品管理。現場と管理者の齟齬が長年改善されずにいた

中野さま:

私が入社したのが15、6年前になりますが、その時から物品の管理方法がまったく変わっていないという状況が続いていました。「手書き伝票で管理」をするというアナログな作業ですね。

現場社員の人たちに「どの物品がどれだけなくなっているのか報告して」とお願いしても、報告が漏れることが多々発生します。管理する側もどの物品が足りていないのか?足りていない原因は何なのか?という状況の把握に苦慮していました。

いざ現場の人たちが使おうとすると、「(物品が)ない!」という齟齬(そご)がありました。そんな状況でも、稼働をかけてなんとかやってきたのですが、ずっと改善したいと思っていました。

労働人口の減少見据え、業務の効率化、省人化は急務

原さま:

事業を運営する目線に立つと、今後、労働人口が減っていくことは大きな課題です。

人で現場を回してきた会社というのは、どうしても個人にオペレーションを頼っている部分が多くあります。労働人口の減少により、体制をスリム化せざるを得ない状況になったとしても、お客さまには今までと変わらない、むしろ今まで以上のサービススペックを提供していかなければなりません。

そのためにはICTなどを活用してDXを進め、業務を効率化、省力化しておく必要があると思っています。それは物品管理に限らず、あらゆる業務に共通して言えることです。

*ICT: Information and Communication Technology(情報通信技術)の略。情報処理および通信技術の総称を指す用語。IT(情報技術)に変わり、近年ではICT(情報通信技術)という言葉が多く使われている。

スマートマットクラウドを知ったきっかけは何だったのでしょうか?

村上さま:

他の設備部のスタッフから、スマートマットクラウドに関する資料をいろいろと見せてもらったのがきっかけです。また、実際すでにスマートマットクラウドを導入していたNTT東日本の板橋サービスセンターに行って、どのようにして現場で使用されているのかを見学させていただきました。

もともと私は現場部門で仕事をしておりましたので、現場目線から見ても「これ、使えて便利なんじゃないかな」と思い、導入を検討いたしました。

RFIDでは管理できない工材品管理に適したソリューションが重量管理だった

原さま:

スマートマットクラウド導入以前から、いわゆるRFIDのようなものを使って個体管理している物品もありました。

しかし、我々が「工材品」と呼んでいる、部物品1つ1つが細く、個数も多く、使用頻度の高い物品に対しては、個体管理は向かないので、こういった工材品の管理についての何かしらのソリューションを探していました。

RFIDなどのソリューションも使ってきた中で、工材品の管理に適したものがなく、良い技術は市中にないかと探していたところ、スマートマットクラウドの重量管理に出会ったというわけです。

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RFIDのような個体管理にむかない工材品たち

スマートマットクラウドの導入の決め手を教えてください

すぐに使用できる手軽さとクラウドで一括管理が可能

村上さま:

スマートマットクラウドは、現状の倉庫のレイアウトを大きくは変えずに今、置いている箱などの下にマットを入れて、使用できるという手軽さが魅力でした。さらに、クラウドで一括管理できるという点が便利だなと思いました。

スマートマットクラウドの導入後の効果の話をお聞かせください

物品をわざわざ見に行く必要なし!5Sにも貢献

中野さま:

物品の減少を見に行く手間がなくなった、そこが一番大きいところです。例えば、これまでは物品群ごとに管理する担当者がある程度決められていて、その担当者が休みだったら、その物品群の在庫確認、補充については手つかずということもありました。

スマートマットクラウド導入後は、全ての工材品の状況を管理画面で確認できています。以前は自分以外の担当者が管理する物品の在庫状況は把握しにくかったのですが、今は離れた部署にいても管理画面でいつでも確認することができます。これは効果として実感しています。

また、我々は5Sというものを会社で取り組んでいます。スマートマットクラウドを設置していく過程で、整理整頓もきれいにやっていきました。それまでは、倉庫内がゴチャゴチャしていたのですが、思いがけず整理整頓もでき、5Sという観点からも効果がありました。

スマートマットクラウドを導入している倉庫

スマートマットクラウドを導入している倉庫の様子

中野さま:

また、最初にお話した通り、以前は物品を管理する担当者と現場担当者の間で齟齬が発生することがありました。

今はスマートマットクラウドできっちり管理することで、「いちいち物品管理者に報告する手間もない」「いざ使おうという際に欠品していない」といった成果があらわれています。物品管理者と現場担当者の間の齟齬もなくなり、信頼関係も構築されたかと思います。

*5S:5Sとは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の5つの活動のことを指す言葉です。 5S活動を行うと、職場環境が整い、無駄も削減できます。 結果として、作業の効率化、生産性の向上が実現でき、最終的に企業の利益として還元されることを目的として行われます。

スマートマットクラウドの導入後は、在庫管理・発注業務にかかる時間がどのように変化しましたか?

1日1時間かかっていた在庫管理がたった5分で終了

中野さま:

単純に1日1時間かかっていた在庫管理が「たった5分です」というような感じになっています。「閾値を下回りました」というメールが来るので、わざわざ時間をかけて倉庫に行き、在庫をチェックする必要がありません。

確認のためにいちいち見に行き、数ある物品の中から探し出す労力がなくなりました。管理にかける時間はわずか5分、というよりは見た瞬間。メールを開けた瞬間にわかるという感じですね。

原さま:

極論を言ってしまえば見なくても良いですね。今まではどちらかというと、プル型とまでは言わないかもしれませんが、結局自分たちで倉庫を見に行って確認しなければいけなかった。

在庫が足りる、足りないが分からないから確認しなければいけない。こちらから情報を取りに行かなければいけない形だったのが、プッシュ型で情報を頂戴できるようになりました。

これによって、ある意味、在庫管理業務に目を向けなくても良くなりました。アラームが鳴ってから動き出せばそれで間に合います。

今までは例えば1ヶ月間まったく物品が減らなかった時でも、あるタイミングで急に減るかもしれないリスクを考慮して、定期的に倉庫を見に行かなければダメでした。今は、1ヶ月に1回アラームが飛んでくるだけですから、その業務はなくなっているに等しいですね。

倉庫にある多種類の部品にスマートマットを使っている様子

倉庫にある多種類の部品たちをいちいち見に行き、探し出す労力がなくなった

中野さま:

そういった点は、現場の社員から見ても非常にありがたいと感じています。不足しているものを探すわけですから、一応全部チェックする必要があります。不足したものを探すのは「ウォーリーを探せ」的な感じだったりするんですよ。そのわりには、あまり成果がなかったり…。

けれども「欠品が起こるとお客様のサービス復旧に時間を要する、困難になる」という業務でしたので、我々としては手が抜けない仕事なんですよね。それがほぼなくなったわけですから、その浮いた時間を有効に使えるようになりました。

欠品のリスクを抱えているから、在庫管理には手を抜けなかったのでしょうか?

中野さま:

そうですね。仮に手を抜いてしまうと、お客様と対面する現場担当者からの突き上げもあります。だから、1日1時間くらい労力をかけていました。そこが、ほぼなくなったのは大きいです。

1日1時間というのは、1ヶ月に換算するとだいたい、営業日が22日とか21日とかでしょうか。ということは、それだけでも月20時間以上の労力を削減できています。その分の時間を作業時間に当てられるようになったということです。

棚卸や発注にかかる時間と労力も大幅に削減

中野さま:

また、現在、棚卸を四半期に1回行っていますが、3人がかりで7、8時間くらいかけており、けっこうな労力です。これも管理画面を見るだけで完了します。

原さま:

現在スマートマットクラウドで管理している工材品は、全物品のおおよそ2割ぐらいですので、少なくてもその2割程度は、完全に省力化できていると感じています。

村上さま:

発注に関しても、スマートマット導入前は、週によっては2、3回ほど、注文をシステム上で打ち込むのに1回、15分から30分くらいかけていました。もちろん品目が多ければ多い分だけ、より多くの時間がかかっていました。

導入後は「閾値を下回りました」というメールが来ますし、注文書などもRPAで自動化できるようになったので、そこも時間の短縮にはなっています。先ほど言った日々の在庫管理や棚卸、発注も含めた年間効果を1ヶ月に換算するとおそらく月25時間から30時間くらいの削減につながっているのではないでしょうか。

省力化だけではなくスキルレス化にも寄与

原さま:

スマートマックラウド導入後は、物品管理に携わってくれている社員が行っていた「チェックして注文書を作る」という作業が自動化されました。

先ほどもお伝えした通り、労働人口はどんどん減ってきています。昔なら「この人が休んでもこの人がいる」といった具合に一つの業務に対して、補填も含めて厚く人が張られていた時代があったと思います。

今はそうではありません。一人のノウハウスキル者が一つの業務を守ってくれている場合もあり、その人がいなくなった時に、「形式化できていなかったスキルや知識はどこに行ってしまうのか?」という危惧があります。
弊社も人が減っていく中で、どうしても手厚い体制を取るのが難しい時代には来ています。

スマートマットクラウドのようなシステムが回っていれば、あとは来たメールアラートのボタンを押して回せば、倉庫の物品が欠品することはないです。

スマートクラウドで省力化に加えて、スキルレス化を進めていくことは会社の体制リスクの軽減にもひと役担っていると思っています。

スマートマットクラウドの活用について、今後の展望や予定などを教えてください

蓄積したデータを元に発注タイミングや発注量を最適化したり、複数箇所を遠隔で一元管理

原さま:

何点かやりたいなと思うことはありますね。クラウド上にデータとして蓄積できるとなれば、物品の発注タイミングや発注量を最適化したい。そうすれば、倉庫スペースも、より有効活用できるのではないかと思っています。

この兵庫の拠点のことだけ考えても、より導入物品の種類を増やしていくことも可能になるのではないかと思います。

また、兵庫内にはこの場所以外にも、類似の機能を持つ「現場」と呼んでいる拠点がまだ二箇所ありますが、実はまだ人手で管理している倉庫なんですね。そこを一元的に遠隔管理することができれば、より集約効果もあるのではないかと思っています。

こちらの拠点の成果を見ながら、今後、拡大導入も検討していきたいですね。

インタビューのご協力ありがとうございました。細かく出入りの激しい物品管理の自動化や棚卸・発注の大幅な労力削減にお役立ちできたとのお声、大変うれしい限りです。
よりお客さまのニーズの深いところにまでお応えしていくためにも今回のお話をしっかりと受け止めさせていただきたいと思います。

株式会社NTTフィールドテクノ 兵庫設備部|スマートマットクラウド導入の概要

導入目的

物品確認工数軽減
欠品防止
在庫確認・在庫発注業務の効率化

設置場所

倉庫内

管理商材

工材品と呼ばれる部分品
一つひとつが細かく、個数・種類が多く使用頻度が高い物品

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