- 調達管理・・・生産に必要な資材・設備・労働力を集め、必要部門に供給すること
- 購買管理・・・生産に必要な資材を買い入れること
製造業の調達管理とは生産に必要な資源を外部から調達することをいいます。製造業以外でも小売業、建設業、卸売業でも調達管理を実施していますが、調達管理はQCDの三要素、品質・コスト・納期に直結するため、製造業にとって重要な業務です。
今回は調達管理の業務範囲や内容、調達管理業務の課題とその解消方法についてまとめました。
調達管理と購買管理の違いを整理しておきましょう。調達の場合、資材だけでなく、労働力や機材も対象に含まれている点が異なっています。
つまり調達は購買よりも幅広い概念であり、購買業務は調達に包括されています。また調達の方は入手方法は購買のみに限りません。調達管理ではリースやレンタルで機材を調達することがあります。
調達の業務範囲は広く多岐に渡り、売り上げに直結する直接材とそれ以外の間接材に分類できます。
調達管理は、企業によって担当部門が異なります。近年では特定の部署で調達を一元管理する企業が増加傾向にあります。
調達業務の業務内容は、以下のように区分されます。各工程に適切な価格で必要な時に必要なだけ調達することが調達管理の目的となります。
調達管理は適正価格や品質の見極め、発注タイミングや発注量の知識、サプライヤーとの関係構築など、個人の経験や力量が反映されやすい業務です。業務が属人化しやすいため、部署内でノウハウの共有がされない、担当者同士で引き継ぎがうまくいかないなどのデメリットが発生しやすくなります。
調達部門による一元管理は一見効率的ですが、他工程内のモノの動きや在庫状況を正確に把握するのは簡単ではありません。
現場の経験と勘に従って出されている発注依頼の通りに調達を進めると、過剰在庫や欠品、調達リードタイム延長のリスクが高まります。
調達を実施するには調達部門と各工程との間で連絡が少なからず発生します。情報の共有や問い合わせ、報告に時間を取られる、円滑な連携が難しいといった社内コミュニケーションに関する課題が起こりやすくなります。
原材料や部品といった直接材は、生産計画にもとづいて使用量が決定します。しかし梱包材や消耗品といった間接材は直接材よりも簡易的に管理される傾向があります。
しかし間接材は重要度が低いわけではなく、製造機器の保守パーツや検査用の試薬、包装材が欠品すると、生産や出荷が止まり、機会損失を招くというリスクがあります。
こうした調達管理部門特有の課題を解決する方法に調達管理システムの活用があります。調達管理システムとは、調達プロセス全体で発生する書類作成をはじめとする定型業務をサポートし、効率化する機能を持っています。
●調達管理システムの機能例
調達管理では社内の在庫量を踏まえて、リードタイムを考慮し発注を出します。調達管理システムに、工程内のモノの流れをリアルタイムで検知する工程管理ソリューションを連携させることによって、
を実現し、調達プロセスを最適化することができます。
重量型工程管理ツール「スマートマットクラウド」は、リアルタイム在庫を見える化します。重量センサを搭載したデバイスが重さで在庫量を検知するため、数えにくい在庫、管理の難しい液体や粉末、細かい部品を正確に管理できます。
スマートマットクラウドはリアルタイム実在庫の見える化で在庫管理、工程カイゼン・DXを進めるIoT SaaSプロダクトです。IoTで現場のモノの動きを捉え在庫管理を自動化、その上で工程内のモノの流れを分析し問題を見える化します。さらにリアルタイム実在庫データを武器に工程を跨ぐ流れの澱みを特定しDX、現場力の向上に寄与します。
在庫置き場に出向くことなくリアルタイムで管理画面から部品と仕掛品の在庫数を確認できます。在庫確認や補充タイミング把握のため、倉庫や工場内を走り回る必要はもうありません。
スマートマットクラウドは生産工程の進捗状況も可視化。
後工程からひとつ前の工程に、必要な部品を、必要なタイミングで、いくつ必要かを自動で伝えることで、製造業の生産プロセスに潜むさまざまな課題を解消します。
◆特徴