棚卸を行なった結果、帳簿上の在庫量と、実際の在庫量が合わないことを棚卸差異と言います。
この棚卸差異のうち、
帳簿上の在庫量より実際の在庫量が少ない=実在庫数が少ないことで起こるのが「棚卸ロス」(棚卸差損とも呼ぶ)になります。
その逆で、帳簿上の在庫量より実際の在庫量が多い=実在庫数が多いことで起こるものを「逆ロス」(棚卸差益とも呼ぶ)と言います。
この記事では、棚卸ロスについて、逆ロスとの違い・デメリット・ロス率の計算と平均目安・ロス率の下げ方・原因と対策をわかりやすく解説していきます。
また、棚卸ロスを防ぐ今、話題のIoT機器についてもあわせてご紹介!
棚卸ロスや逆ロスが起こるということは以下のようなデメリットを生み出します。
このように、棚卸ロスの原因を放置しておくと会社の利益にも大きく関わってきます。
ちなみに、逆ロスのデメリットは以下の通りです。
棚卸ロスは、在庫ロスの一つでもあります。在庫ロスとは、在庫から発生する損出や損害のことです。
そして、在庫ロスは会計処理上では「棚卸減耗損」という項目で計上をします。
ここでは、棚卸ロスとも関わりもあり、製造業・小売業・流通業・飲食業など在庫管理に関わる人なら知っておきたい在庫ロスの種類もご紹介します。
在庫ロスは、主に以下のようなものが挙げられます。
ロス率の計算式は以下の通りです。
ロス率=ロス金額÷売上高×100
ロス率の目安や平均は、業種によっても異なりますが一般的にイオンなどのスーパーやコンビニなどの小売業では、1%から3%程度と言われています。
そして、ロス率を下げるには主に以下のようなことが必要になります。
このようにロス率を下げるためには、いかに売上高を上げ、ロス高を下げるかが成功のカギに。
では、棚卸ロスが起こる具体的な原因を見ていきましょう。
このように棚卸ロスの原因のほとんどが数え違い、入力間違いなど人的によるもの。
また、人的ミスを防止するために棚卸や検品の際にハンディターミナルなどを導入しても、そこでもスキャンミスなどが起こることもあります。
棚卸ロスを防ぐためには、
などといったことを行うことで、迅速な原因の解明、削減が可能になるでしょう。
次の章ではこのようなデメリット・課題を解決するIoTについて詳しく解説していきます。
在庫不足は売上の減少に、過剰在庫は倉庫スペースの圧迫や在庫ロスに繋がるため、在庫管理は必要不可欠な業務です。
新型コロナウイルス、人手不足などさまざまな問題に直面している状況下において、いかに効率化して正確に在庫管理を行うことができるかが重要となります。
そこで注目され、近年続々と各企業で導入されているのが在庫管理の自動化であり、その最も有効な方法として以下の2つが大きなキーワードとされています。
企業の営みや産業全体をデジタルの力でよりよくしていく取り組み
● IoT(Internet of Things)
IoT=「モノのインターネット化」
IoT機器を導入することにより、「自動化」や「見える化」が可能になり、棚卸、現場作業の改善、在庫管理、工程管理、品質管理なども効率的に行えるようになります。
このように稼働状況や生産状況、在庫などのデータを分析することで、人力では発見しにくい問題や傾向なども把握できるようになり、生産性の向上やロスタイムの削減につながります。
デジタルテクノロジーを駆使して、企業経営や業務プロセスそのものを根本的に改善していくDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するためにIoTは欠かせない要素となります。
また、新型コロナウイルス対応などで業務に忙殺されている医療分野や調剤薬局、リモートワークを取り入れたい現場スタッフをサポートすることも大いに期待されています。
次の章では置くだけで在庫の見える化が可能!今、話題のIoT機器「スマートマットクラウド」をご紹介します。
現場のあらゆるモノをIoTで見える化し、発注を自動化するDXソリューション「スマートマットクラウド」を使えば、簡単に自動化が可能です。スマートマットの上に管理したいモノを載せるだけで設置が完了。
あとはマットが自動でモノの在庫を検知、クラウド上でデータを管理し、適切なタイミングで自動発注してくれます
お客様の発注先に合わせた文面でメール・FAXの送信が可能です
推移を把握できるグラフで適切な在庫量を判断し、在庫圧縮を促進します
スマートマットはA3サイズ〜A6サイズまでの4サイズ展開。ケーブルレスで、冷蔵庫・冷凍庫利用も可能。
自社システムや他社システムと連携を行い、より在庫管理効率UPを実現します。