ファルマーケットとは、株式会社カケハシ100%出資の株式会社Pharmarketが運営している調剤薬局様の「不動在庫」を買取し、販売を行っている、調剤薬局限定の会員制サイトです。
具体的には、薬局の不動在庫をシート単位で買取、販売する2次流通サービスで、開封品や、使い切れずに廃棄となってしまう不動在庫品の売買を行なうことで在庫リスクの軽減、欠品を軽減することをサポート。
使用頻度が低い薬や、薬価の高い薬を、少量低価格で購入できるというメリットもあります。
この記事では、ファルマーケットの買取と販売の仕組みや流れ・費用や条件などをわかりやすく解説していきます。
また、不動在庫の軽減をサポートする今、話題のIoT機器についてもご紹介します。
ファルマーケットは、箱が開いた薬*を買取、販売する調剤薬局限定のサービスです。
登録費用・月額費用・年会費は一切なし!会員登録をするだけという手軽さも好評。
2022年1月時点で、全国7,000店舗以上の調剤薬局が登録しています。
次の章から、買取サービス、販売サービスの詳細をわかりやすく解説!
*開封してしまった医薬品は返品不可。
返品することができない不動在庫をシート単位で買取ます。
買取価格は、外箱の開封状態、使用期限までの残期限、その他当社独自基準により算出。まずはネット見積を取り、仮査定金額を確認しましょう。
買取査定率の例(2020年12月時点)
薬品名 | 残余期限 | 開封状態 | ブロンズ会員の場合 | プラチナ会員の場合 |
エビリファイ錠6mg | 1年 | 開封済み | 対薬価比:45% | 対薬価比:48% |
フェマーラ錠2.5mg | 1年半 | 開封済み | 対薬価比:51% | 対薬価比:54% |
ストラテラカプセル40mg | 2年 | 未開封 | 対薬価比:55% | 対薬価比:58% |
メマリーOD錠5mg | 半年 未開封 | 未開封 | 対薬価比:34% | 対薬価比:37% |
買取は以下の3つの条件をすべて満たしている必要があります。
規制薬品 | 麻薬、覚せい剤原料、第1種向精神薬※毒薬、向精神薬(2種、3種)は買取対象 |
剤形・包装 | 注射、輪液、温度管理品、バラ包装品(一部買取可) |
その他 | 経過措置品、名称変更品、回収発令品 |
会員薬局から買取した医薬品を、お得な価格で販売します。
販売価格は、外箱の開封状態、使用期限までの残期間、その他当社独自基準により算出。また会員ランクによって表示価格は異なります。
会員ランク |
販売サービス 販売割引率(薬価に対する%) |
ブロンズ会員 | 通常割引率 |
シルバー会員 | 通常割引率からさらに1%OFF 例)35%OFFの場合 → 36%OFF |
ゴールド会員 | 通常割引率からさらに2%OFF 例)35%OFFの場合 → 37%OFF |
プラチナ会員 | 通常割引率からさらに3%OFF 例)35%OFFの場合 → 38%OFF |
ファルマーケットと似たようなサービスにリバイバルドラッグがあります。
リバイバルドラッグもファルマーケット同様に、登録料・会費無料の薬局向け在庫薬品・売買サービスです。
どちらのサービスが自局にあっているか検討してみるのも良さそうです。
また、よくある質問としてあげられる医薬品の個人での買取や販売ですが、医薬品の買取には、医薬品販売業許可書の明示が必要なため、できません。
不動在庫とは、英語ではデッドストック(dead stock)と呼ばれ、「動かない在庫」のことです。
つまり、薬局の不動在庫とは、さまざまな理由により薬局の在庫保管場所で、在庫として保管しているが販売・出荷・使用されずに、残っている医薬品です。
厚生労働省の調査では、薬局にストックされている医薬品が使用期限を迎えて廃棄されるリスクは、年間約280億円*といわれています。
*厚生労働省「令和2年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(令和2年度調査)の報告案について」
不動在庫とは、停滞在庫や不良在庫とも呼ばれ、長い期間、倉庫などの在庫保管場所で販売・出荷・使用されずに、残っている在庫のことです。
不動在庫を抱え、増えてしまうことで以下のようなデメリットが生まれてしまいます。
そのため、不動在庫を発生させないようにするか、そして、発生してしまった不動在庫をいかに効率的に処理するかが重要となります。
ファルマーケットのようなサービスを利用し、不動在庫を処理するという方法もありますが、そもそも不動在庫を増やさない、できるだけ軽減する対策を検討しましょう。
次の章では、不動在庫対策をサポートするIoT機器について解説していきますので、ぜひチェクを!
新型コロナウイルス、人手不足などさまざまな問題に直面している医療現場において、いかに効率よく正確に在庫管理・自動発注・棚卸を行うかが不動在庫対策の重要な鍵となります。
そこで注目され、近年続々と各企業で導入されているのが在庫管理・棚卸・発注の自動化であり、その最も有効な方法として以下の2つが大きなキーワードとされています。
企業の営みや産業全体をデジタルの力でよりよくしていく取り組み
● IoT(Internet of Things)
IoT=「モノのインターネット化」
IoT機器を導入することにより、「自動化」や「見える化」が可能になり、棚卸、現場作業の改善、在庫管理、発注管理、品質管理なども効率的に行えるようになります。
このように稼働状況や生産状況、在庫などのデータを分析することで、人力では発見しにくい問題や傾向なども把握できるようになり、生産性の向上やロスタイムの削減につながります。
デジタルテクノロジーを駆使して、企業経営や業務プロセスそのものを根本的に改善していくDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するためにIoTは欠かせない要素となります。
また、新型コロナウイルス対応などで業務に忙殺されている医療分野や調剤薬局、リモートワークを取り入れたい現場スタッフをサポートすることも大いに期待されています。
次の章では置くだけで在庫の見える化!医薬品標準コード「メディコード」とのデータ連携が可能!今、話題のIoT機器「スマートマットクラウド」をご紹介します。
現場のあらゆるモノをIoTで見える化し、発注を自動化するDXソリューション「スマートマットクラウド」を使えば、貴院でも簡単に自動化が可能です。
スマートマットの上に管理したいモノを載せるだけで設置が完了。あとはマットが自動でモノの在庫を検知、クラウド上でデータを管理し、適切なタイミングで自動発注してくれます。
「スマートマットクラウド」は、メール・FAXに加え、医薬品やディスポーザブル製品の受発注などに広く使われている標準商品コード「メディコード」を使ったAPI連携により、貴院で現在お取引のある主要ディーラーに対し自動で発注を行うことができます。
貴院のスペースや使用状況、導線に合わせた設置が可能です。